内容説明
秘密機関に選抜されたイライジャとウィンターは、人の心を読み取り、操る特殊能力者「エンパス」だった。彼らを集めた学校で17年前に起きた悲劇―そこに端を発するカルト教祖ヴァレンティヌスの陰謀とは何か。能力者たちは刻々と迫る破滅を阻止できるのか。知的興奮を満載して、物語は最後の疾走をはじめる。
著者等紹介
ファウアー,アダム[ファウアー,アダム] [Fawer,Adam]
1970年生まれ。幼い頃、病で視力を失い、少年時代の多くを病院で過ごし、病床で小説の朗読テープを「濫読」する。やがて視力は回復、ペンシルヴェニア大学で統計学を学び、スタンフォード大学でMBAを取得。有名企業でマーケティングを担当したのち、『数学的にありえない』で作家デビューを果たす
矢口誠[ヤグチマコト]
1962年生まれ。慶應義塾大学卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
JACK
19
○ 人の心を読み取り、操る事が出来る超能力者「エンパス」のイライジャとウインターは、力をコントロールする事が出来ずにいた。沢山の人の前では感情を無意識に読み取り、圧倒されてしまう。また、自分の感情を周囲の人々に投影して皆の感情を動かしてしまう。一方、カルト教祖ヴァレンティヌスは、「最後の審判」の時が迫っている、と信者たちに指示を出し、騒動を起こそうと企んでいた。彼の狙いは何か。イライジャとウインターは彼の野望を食い止められるのか。ヴァレンティヌスの正体には驚かされました。2014/08/25
魔魔男爵
7
他人の感情を読み取り、他人の感情を操る超能力者(エンパス)達が、敵味方に別れ闘うSFサスペンスアクション。108人の枢機卿と同時にローマ法王を暗殺して、キリスト教会を崩壊させようとする、グノーシス教の敵が素晴しいのだが、そこに至るまでの、超能力者達の過去の物語が長すぎて、冗長で散漫した印象を受ける作品。主人公が少年時代に好きだった作家として、アイザック・アシモフ、J・R・R・トールキン、C・S・ルイス、ピアズ・アンソニー、フランク・ハーバート、ロジャー・ゼラズニイ、テリー・プラチェットが出てくるのは好感。2017/05/24
Masaru Yamada
6
この作品は苦労しました。何のジャンルに区別されるのか分かりませんが、ところどころ読み返しながらやっとのことで読了しました。エンパスといった特殊能力を持つイライジャとウインターが悪役であるヴァレンティヌスが企む創造神の破壊を止めるためにミュータントウォーを行うアメコミみたいな作品ととらえると説明しやすいでしょうか?(笑) エンディングは明らかに続編を意識した終わり方でした。完結編に期待しましょう♪2016/01/31
いると
5
前作の「数学的にありありえない」が面白かったので購入。盲目の男、セレブの女、心理心理アナリスト、ヴァイオリニスト、そしてカリスマ宗教家。彼らの不思議なつながり、ネックレスの謎が物語を追うごとにわかってくる。エンパスという能力を持った者達それぞれの思惑や戸惑い、苦悩の末の決意などが絡まり合い集結するクライマックスまでハラハラさせ通しだ。最後は、ええっって思った。続きがありそうな終わりだけど、どうだろう。波乱がまたありそうだけど、主人公たちは幸せになれるかな。2014/04/18
スタティウス
3
ヴァレンティヌスの正体について作者のトラップに引っかかり、ちょっとびっくり。かなりの力技だけどストーリーとしてはこちらのほうが自然だとは思う。最後に黒幕的な人物が何人か出てくるけど続編があるとしてどういう展開になるのだろう。「数学」とからめたストーリーになれば面白いのに。(ハチャメチャになりそうな気もするが)2014/05/18