出版社内容情報
おかんの人生が突然終了した。そして紐解かれた25年前の同人誌。少女期の想いは時を場所を超えて繋がってゆく――青春連作短篇集。
黒歴史!? いやいや、青春ってそんなものだろ!
おかんの人生が突然終了した。そして紐解かれた25年前の同人誌。少女期の想いは時を場所を超えて繋がってゆく――青春連作短篇集。
内容説明
ある日突然おかんが死んだ。現役男子高校生のオレに、通夜の席に現れた三人組のおばさんたちが渡してきたのはおかん達が中学の時に作った漫画同人誌だった。25年前の同人誌が場所も時代も性別も超えて伝える、あの頃の輝き―。児童文学の旗手による、何気なくも大切な日々をつないだ青春連作短編集。
著者等紹介
笹生陽子[サソウヨウコ]
東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒。97年『ぼくらのサイテーの夏』で第30回日本児童文学者協会新人賞、第26回児童文芸新人賞を受賞。03年『楽園のつくりかた』で第50回産経児童出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kazuko Ohta
35
私にありがちなことですが、かなりメゲていて本を読むのもツライ。でも意地で何か読もうと薄さに釣られて購入しました。すごくメゲていたけれど、もしかするとここに出てくる中学生たちの悩みのほうが大きいかもしれない。だって彼女たちはまだ15年かそこらしか生きていない。経験値が少ない分、いろんなことを大きく感じているでしょう。だったら今の私の悩みなんてたいしたことない。読み終わって本を閉じたとき、ありがとうと思いました。ところで、書籍販売サイトに「230頁以下の本」なんてカテゴリーがあれば、きっと私は飛びつく(笑)。2019/03/14
Mumiu
28
30年前からわたしの通っていた学校(女子校だった)にも腐女子ちゃんたちはいましたね。なので、25年前でボーイズラブはありです(ここは強調)。母の葬儀に駆けつけた、かつて同人誌をいっしょに作ったメンバーたち。地味だった母と個性的なメンバーが綴るそれぞれのドラマ。生きていたら黒歴史の証拠品で、他界すると懐かしい遺品になってしまうから不思議。セイヤ(聖戦士⁈)とまどか(マギカ⁈)、個人的に変換してしまうわたしって・・。2013/12/21
kozu
19
ある日突然死んでしまったオカン。オカンが残した25年前の同人誌を見つけて始まる連作短編集。何か劇的な事件や出来事が起こる訳じゃない。それでも学生時代の、あの小さな教室やグラウンドが世界のすべてだった頃や、その時代を思い出すときのセンチメンタルさが詰まっていてじんわりした。2019/04/20
coco夏ko10角
19
それぞれ主人公が異なる6つの話が収録された連作短編集。やっぱり笹生さんが書く10代はいいなぁ。「茜色図鑑」の構成が非常に上手い。「パステル・ストーリー」のショーコに一番共感。2013/12/08
tario
14
表紙のイメージにぴったりの作品だった。青の女王が本当可愛い。「分かれ道のところまで、一緒に歩こう」ウルッと来た。2014/01/29