文春文庫<br> 小銭をかぞえる

個数:
電子版価格
¥519
  • 電書あり

文春文庫
小銭をかぞえる

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2024年04月26日 23時45分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 192p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167815011
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

金欠、妄想、愛憎、暴力。救いようもない最底辺男の壮絶な魂の彷徨は、悲惨を通り越し爆笑を誘う。新芥川賞作家の傑作私小説2篇。

内容説明

女にもてない「私」がようやくめぐりあい、相思相愛になった女。しかし、「私」の生来の暴言、暴力によって、女との同棲生活は緊張をはらんだものになっていく。金をめぐる女との掛け合いが絶妙な表題作に、女が溺愛するぬいぐるみが悲惨な結末をむかえる「焼却炉行き赤ん坊」を併録。新しい私小説の誕生。

著者等紹介

西村賢太[ニシムラケンタ]
1967年、東京都生まれ。中卒。2007年に『暗渠の宿』で第29回野間文芸新人賞受賞。11年「苦役列車」で第144回芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

153
何という呆れた無茶苦茶で破天荒な生き方の著者自身の実体験を描いた私小説。『焼却炉行き赤ん坊』何ちゅうえげつないタイトルと読む前から怖くなりましたが、さすがに比喩表現と知って安堵しました。同じ分量の2編の内穏やかな方を文庫タイトルにする分別がまだ著者にはあるのでしょう。単なるぬいぐるみの話で本当に良かった。『小銭をかぞえる』愛する小説家の為とあらばなりふり構わず金策に走る人にあるまじきヒモ男の著者。徹底した自己肯定の性格が羨ましくもなります。女の方も嫌になりながらも男を許容している。それもまた人間なのだな。2018/09/07

青乃108号

132
最低のヒモ。いくら何でも女が可哀想だと思わないのか。これ程嫌な男が描かれた本には古今東西お目にかかった事がない。読んでいてこちらの眉がつり上がってくるのを感じる。しかも二編も収録されていて。【苦役列車】の男にはまだ同情の余地があったが、この本の男は無理だ。何でこの様な本がこの世にあるのか、しかもよりによってそれを読んでしまわねばならなかったのか、俺にはわからなくなった。2022/05/15

抹茶モナカ

99
同棲相手とのやり取りをテーマにした中篇2作収録。主人公に北町貫多というネーミングをする前の作品のようだが、内容も文体もほぼ完成されている。自身の横暴さや卑屈さを私小説にして露出するのが、ある種立川談志に通ずる照れ隠しになっていて、本当は繊細な人なのかな、と、この本でも思った。続けて西村賢太の本を読むと、作品が同じ展開で主人公の愚行に落ち着くのが予定調和的で、安心感というか、「やはり、そうなりますよね。」という風に、ストンと腑に落ちる。2017/01/03

とら

82
頁を捲る手が止まらない、いつの間にか時間が経っていたとかはこの事を言うのだと理解した。まだ世間の事には疎い自分でさえも、この男がもうどうしようも無い人間なのだと言う事位ははっきりと確信を持って言う事が出来る。出来るのだが…まあそこは小説なので他人事だと思って純粋に楽しんで読もうとしたのだが…これは「私小説」だと言う事を思い出した瞬間に非常に悲しくなった次第。それでも他人事だとは思えるのだけれどね。でも犠牲者は確実にいる訳で。でもこんな男と一緒にいる相手も悪いっちゃ悪いから何とも言えず。一気読みでした。2014/07/07

めしいらず

72
毎度お馴染みのパターンなのに、またまた引き込まれてしまう面白さ。クズっぷりを指摘され逆上した主人公が繰り返す罵詈雑言には、よくぞここまで言えるものだと逆に感心してしまうほど。それでも相手のちょっとした優しさにほだされたり、咄嗟の出来事にうまく対応できずについ声を荒らげ、その失態を取り返そうと苦戦する不器用さには可愛げがある。ただ、すぐそれを恩に着せるから何度でもこじれる。筋金入りの自己都合主義なのだ。収められた2編共に、ありったけの悪意を畳み掛けるラストの凄み。そして我に返り感じる焦燥に肌が粟立つよう。2017/04/07

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/2362698
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。