文春文庫
旗本退屈男

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  • サイズ 文庫判/ページ数 558p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167801502
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

額に三寸余りの三日月形の刀痕、東は仙台、西は京まで、庶民の味方旗本退屈男・早乙女主水之介が大活躍! 大衆小説の代表作!

内容説明

愛する妹・菊路の恋人が突如行方不明と聞かされ、早乙女主水之介の「退屈の虫」が鳴きだした!時は元禄、春の宵の色里吉原仲之町、旗本退屈男の異名をもつ主水之介が「この眉間の三日月が承知せぬわ」と大暴れする第一話を含め、東は仙台、西は京を舞台に全十一話を収録。時代小説、幻の代表作が待望の復刊。

著者等紹介

佐々木味津三[ササキミツゾウ]
1896(明治29)年3月、愛知県北設楽郡下津具村(現・設楽町)に生まれる。明治大学政経科を卒業後、雑誌記者をしながら同人雑誌に小説を書くうち菊池寛に見出され、1923(大正12)年『文藝春秋』創刊時に同人として迎えられる。新鋭作家としての地位を固めていたが、故郷に残された家族を養うために純文学から転向し、大衆小説を書くようになる。1934(昭和9)年2月死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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タツ フカガワ

11
旗本退屈男こと早乙女主水之介は34歳で独身。禄1200石の無役の直参旗本で、剣は諸羽流の奥義を極める。が、元禄の太平に退屈し、直参旗本は江戸府内でも外泊禁止なのに騒動を求めて京、三河、身延、仙台、日光へ現れる。この退屈男、喜怒哀楽の「哀」が抜けたキャラクターで、旅人にどこから来たかと訊かれて「背中の向いている方から」と答えるほど。再読の今回も、その不思議なキャラクターがなにより面白かった。2019/06/22

うろん

10
市川右太衛門先生の映画のイメージが強すぎるのか、いまひとつ入り込めませんでした。早乙女主水之介は市川右太衛門先生にかぎります2016/10/19

へたれのけい

3
いや、莞爾莞爾。  右太衛門は原作の退屈男を見事に演じていたのが分りました。笑いっぷり、気風の良さ、堂々たる押し出し。好きなのは映画の方ですが、この小説があってこそ映画が出来たのだと実感。表紙もいける!2013/07/09

CCC

3
終始一貫して軽快なノリだった。はるか昔の、しかし『例として挙げられることのない』娯楽小説。2012/10/29

Amarilli

3
結論から云うと、面白かった。当方TV版も市川右太衛門も何も知らず、ある小説に『旗本退屈男のような』という表現が出ていたので興味有り。そこで成程これが退屈男と思い知らされましたが、読み始めは中々思うように進まず(※セリフを実際に音読するように読む為) ・・・でありましたが、さて。1929年4月に初登場してから80余年。古いな!勧善懲悪。弱きを助け、強気をくじく。すこぅし野暮ったいとも感じられるセリフ回しも、スルメよろしく読めば読むほど味がでること是イカに。ともあれ、地元図書館の特設コーナーにこそ感謝である2012/10/10

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