文春文庫
荒野―16歳 恋しらぬ猫のふり

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  • サイズ 文庫判/ページ数 190p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167784041
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

新しい家族の誕生。荒野は、奔放な父と義母や周囲の大人に翻弄されながら、恋をゆっくりと理解してゆく。『荒野』全3部の最終巻。

内容説明

妹・鐘の誕生、そして父の文学賞受賞と、賑やかになった山野内家。荒野も、受賞パーティーや友人とクラブに出かけ、新たな世界を知る。だが、秋のある日、義母・蓉子が、妹を連れて家出してしまう。そして、荒野は守られていた子供の自分から決別することを心に誓う―。少女の成長物語『荒野』、いよいよ最終巻。

著者等紹介

桜庭一樹[サクラバカズキ]
1999年、「夜空に、満天の星」(『AD2015隔離都市ロンリネス・ガーディアン』)で第1回ファミ通エンタテインメント大賞に佳作入選。2003年開始の“GOSICK”シリーズで多くの読者を獲得する。07年『赤朽葉家の伝説』で第60回日本推理作家協会賞を受賞。08年『私の男』で第138回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

135
荒野シリーズ完結編だが、いったいこの物語を書こうと思った作者の意図は何だったのだろう…と読みながら思った。「私の男」が醸し出す世界との あまりのギャップに戸惑う。作品自身は「荒野」という少女の成長を淡々と描いているだけなのだが、終わり方も中途半端。2011/03/21

七色一味

92
読破。恋しらぬ猫のふり──。淡い恋心を心に宿した荒野を、いみじくも評した正慶の言葉。恋を知った女は強い。「ふん。知るもんか」声を震わせながらも呟いたこの言葉は、荒野自身幼かった過去への決別の言葉か。2年と言う不思議な区切り方をした荒野の物語も、一応のエンディング。またいつの日か、北鎌倉の街角で荒野と出会えるだろうか。2013/06/15

チアモン

52
シリーズ最終巻。おっと。急に大人になったね荒野。あーっ。ラストはちょっと消化不良。次の巻は出ないのね。残念。これからの荒野と悠也がどうなるか見てみたい。2019/03/11

眠たい治療家

52
また少し時は流れ、山野内家の中でも変化が起こる。新しい家族。そして女のいない家。ずっと経験することのなかった女という孤独。少女が感じる他人、家庭、そして自分の内の女という『性』。避けては通れない『性』との対峙が印象的。変わっていくモノと変わらないモノ、取り巻く周辺環境に翻弄されながらも、強く大人への一歩を踏み出した少女。輝ける思春期の瑞々しい少女の成長を描きながらも、家と女というテーマも内包した物語である。3作を通じて少女の成長が愛おしく感じる、独特の言葉選びと揺れ動く心情の描写が素敵なセンスのよい良作。2011/06/11

千冬

48
前巻であんなに可愛らしさがキラキラしていたのに、今巻は大人の女の匂いがとっても濃くなった。とはいえそれが恋による急激な変化ではなく、一人の少女がゆっくりと成長して大人の女になっていく過程を通しているので読んでいて安心する。前二作が初出ライトノベルで少女向けの雰囲気が強い一方、今作は一般文芸に移ってからの加筆部分であり、これが雰囲気の違いになっているのかなあ。少女の成長という点で良い味になっていると思う。『荒野 18歳』とか出そうな終わり方ではあるけれど、続きが出て欲しいような、このままでいてほしいような。2011/03/10

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