出版社内容情報
凶悪な盗人「おたすけ兄弟」が隠した金を、奉行所の中間が使い込んだ。根岸肥前が江戸の怪事件を解き明かす人気シリーズ第3弾。
内容説明
刀屋ばかりを狙う盗人「おたすけ兄弟」が、近所の神社に金を隠すのを見た町奉行所の中間・与之吉は、娘の薬代にとこれを奪うが、やがて兄弟に嗅ぎつけられ、身の回りに危険が迫る。根岸肥前守が、江戸の怪異を解き明かす「殺人事件」シリーズ第三弾。坂巻が、初めて江戸見物をした日を描いた書き下ろし短編「ずぼんぼ」を収録。
著者等紹介
風野真知雄[カゼノマチオ]
1951年、福島県生まれ。立教大学法学部卒。93年、『黒牛と妖怪』で第17回歴史文学賞を受賞。2002年、第1回北東文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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baba
33
一つの禍が次々に憎悪を生み、大きな事件へと悪の連鎖がつながる。その綱を断ち切るのが仕事と言う肥前守のおおらかな人柄や家来の日常が血なまぐさい事件の救いです。栗田と雪野の婚礼は良かった、頑張れ坂巻。2016/06/07
ベルるるる
24
2か月くらい前、たまたま「ずぼんぼ」の動画を見たので、坂巻がずぼんぼに驚いた気持ちがよくわかった。私も、思わず繰り返し見てしまったから^^ 2017/10/27
Hugo Grove
16
読了。栗田さん、結婚おめでとう。2018/01/11
Hugo Grove
14
再読2018/11/11
たち
14
何ともやりきれない事件の合間に、するりと現れて御前と二言三言話をしていく奥方のおたかさんが、とてもいい味を出していますね。巻末の「ずぼんぼ」の若き日の(今でも若い!)坂巻さんが微笑ましかったです。2016/02/09