出版社内容情報
「4人で渡ると死人が出る」という橋の噂を聞いた旗本4人。橋を渡ったあくる日にその中の1人が姿を消す。好評シリーズ第3弾。
内容説明
深川で、西国雄藩の藩士と石川島から戻ったばかりの無宿人が相次いで水死した。二人とも、死の直前に、三十間堀に架かる「四人橋」を四人で渡り、自分の影だけが消えたと言い残していた―。なぜ、影は消えたのか。そして、裏にうごめく悪の正体とは!根岸肥前守が、江戸の怪異を解き明かす、新「耳袋秘帖」シリーズ第三巻。
著者等紹介
風野真知雄[カゼノマチオ]
1951年、福島県生まれ。立教大学法学部卒。93年、『黒牛と妖怪』で第17回歴史文学賞を受賞。2002年、第1回北東文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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baba
24
不思議な話しから真実が見えてくる。善人には悪が見えず、悪人は悪を見破る。不思議はそのままがよいのか、人の心の闇が永代橋崩落につながっていく、まさに怖い話です。2016/02/15
Kira
21
図書館本。何度目かの再読。満月の夜に四人で渡ると一人の影が消え、その者は数日中に死ぬという不吉な「しにん橋」。四人橋が死人橋になるからくりに、今回やっとだまされずにすんだ。江戸幕府の鎖国政策は抜け荷という犯罪につながったが、海の向こうへの憧れを強めていた人々も多かったのではないだろうか。2024/11/03
Hugo Grove
19
シリーズ3作目。登場人物たちにも愛着が出始めて面白くなってきた。根岸お奉行の頭の柔らかさにその強さをみる。同心椀田の姉ひびきのキャラがいい。2018/01/07
雨巫女。
17
《母‐図書館》しにん橋は、最後にまだ、一捻りが怖かった。作者は、猫好きなのかな。2011/05/27
うずら
16
耳袋秘帖・妖談シリーズ第三巻。やっぱりのめり込めないのだけれど、それでも面白く読みました。登場人物が少しずつ馴染んできたせいでしょうか。恋するひびき姉さんが可愛らしかったです。物語とは関係ないけれど、しにん橋だとわかっていながら、にしん橋と読んでしまう(笑)2014/01/21