出版社内容情報
己の学識で悩める衆生の救済を志す亜玖夢博士。多重債務もいじめもすべて経済学で解決できるというが!? 明解、爆笑の一話一理論。
内容説明
あらゆる学問を修めた亜玖夢博士が脳める衆生を救おうと開いた研究所には、社会のどん底でもがく相談者が今日も訪れる。多重債務にいじめ、マルチとどんな問題も経済理論で解決…のはずが突拍子もない処方と奇妙な助手の暴走で毎度とんでもないことに!?最先端の経済理論が身に付くブラック・コメディ。
目次
第1講 行動経済学
第2講 囚人のジレンマ
第3講 ネットワーク経済学
第4講 社会心理学
第5講 ゲーデルの不完全性定理
著者等紹介
橘玲[タチバナアキラ]
1959年生まれ。早稲田大学卒業。2002年『マネーロンダリング』でデビュー。同年、「新世紀の資本論」と評された『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』がベストセラーに。06年『永遠の旅行者』が第19回山本周五郎賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
94
面白かったです。経済学入門と銘打っているだけあり、多少は知っている要素も出てきました。ブラック・コメディの中で経済学を見ることができるので、難しいと感じずに経済理論を知るのにうってつけですね。経済学入門と銘打っていますが、ただ楽しく小説を読みながらその要素を拾っているという感じでした。2017/01/22
シュラフ
27
あまり面白い読み物ではない。橘玲さんは好きなのだが、この読み物は真面目に書いたとも思えないから批判も許してほしい。だいたい亜玖夢博士をはじめとした、現実的にありえない登場人物設定からしてパロディである。他のレビューにも書かれているが、ほとんど笑うセールスマンのノリと同じ。喪黒福造は、ちょっと雰囲気のあるBAR「魔の巣」を舞台にするが、亜玖夢博士は風俗ビルに事務所を構えて悪趣味。あまり真面目に読んでもバカらしくなるから、物語を読みながら楽しくミクロ経済理論を勉強しましょう、という読み手の姿勢が必要かな。2017/07/02
犬こ
19
新宿 歌舞伎町のアンダーグラウンドな亜玖夢博士の事務所にやってくる相談者は奇妙な人ばかり。経済学と紐づけた短編コメディ小説です。橘さんは小説より、知識本の方が読みやすいかも。2017/07/26
キタガワ
13
経済学の用語についてストーリー仕立てで学べる。面白かった。2017/10/19
Tak
7
マッドサイエンスを先に読んだため、謎だった登場人物のことがようやくわかった。経済というものの心理学的要素が強い。2020/11/23