文春文庫
天平冥所図会

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  • サイズ 文庫判/ページ数 412p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167773632
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

人々が闇に息づく魑魅魍魎を信じ、共に暮らしていた天平時代。平城宮で葛木連戸主と広虫の役人夫婦が幽界顕界とびこえて活躍する!

内容説明

宮廷文化が華ひらく平城宮。木っ端役人の葛木連戸主は、ひょんなことから夫婦となった和気広虫とともに粛々と日々を送っていた。ところが穏やかな日常の裏では魑魅魍魎が跋扈し、権謀術数が渦巻き、戸主も知らぬ間に政治抗争に巻き込まれ…。あの世とこの世、政界も俗界も入り乱れる痛快歴史ファンタジー。

著者等紹介

山之口洋[ヤマノグチヨウ]
1960年、東京生まれ。東京大学工学部卒業後、人工知能関係の研究所に入所、のち家電メーカーにて研究開発に携わる。98年「オルガニスト」で第10回日本ファンタジーノベル大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ルシュクル

7
平城京を舞台にした妖怪モノ?と思いましたが、違ってました。章ごとに、庶民や役人の幽霊が出てきて、話が進行していくわけですが、出てくる亡霊が飄々としていて面白いです。天平文化花開く平城京は、なじみのない時代だけど、NHKのドラマ「大仏開眼」を見ていたので何となく理解できました。このドラマは時代的にピッタリだし、吉備真備や孝謙天皇など登場人物もだぶっているので、本書を読む方にオススメです。2012/04/16

みっちゃんondrums

6
表紙イラストからも推し量れるとおり、軽い味わいの歴史小説集。平城京が舞台になっていて、すべての作品に怨霊が登場する。その怨霊が怖くない。血なまぐさい政争などもしっかり描きつつ、さらっと読めて知識も得られる。黒岩重吾や高橋克彦の作品に慣れた向きには、えっ?という印象もあるが、面白かった。特に道鏡の人物像が新しくて、なるほどそういう解釈もできるかと、私は気に入った。神様は成仏しなくていいから、死んだら神様になればいいっていうのにほのぼのした。2014/07/01

さくら

3
平城宮の小役人:戸主と広虫が、次々事件に巻き込まれる話。 いつの時代も権力やお金のある所には陰謀が。 プラス物の怪の類も出てきて・・・ 歴史的背景をベースに描かれている割にほのぼのしていて読み易い反面、少し読み難い言葉が多いのが玉に瑕。2015/01/21

月うさぎ

3
歴史の教科書に載ってる人たちなのでちょっと読みにくかったけど、意外に面白かったです。神様も魑魅魍魎も人間もものすごく身近に存在する時代で、それぞれが一生懸命生きているって感じでした。ただ、登場人物紹介のページにふりがながふってなかったのが残念!昔の人の名前って、読み方が特殊だから、1度読んだだけじゃ覚えられないって!!2010/08/21

ローリー

3
最初気付かなかったいろんな人たち。よくよく考えれば、子供の頃読んだマンガ日本の歴史や日本史の授業で出てきた人たちでした。和気清麻呂やその姉広虫、孝謙天皇に道鏡、藤原仲麻呂(恵美押勝)等々が、それぞれ無名の主人公の元に話としてつながっていきます。それが面白かったです。それにしても主人公・葛木連戸主、話の途中で死んじゃうんだもんなぁ。続編は期待できないですね。2010/04/25

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