内容説明
12歳でプロとしてデビューしたヴァイオリニスト、千住真理子。無心に演奏を楽しんでいた幸福な少女時代から、壁にぶつかりヴァイオリンを置いた大学時代を経て、世界を舞台に活動を再開するまで。音楽への想い、忘れられない人たち、演奏旅行でのトラブル、家族の絆を、ヴァイオリンをペンに持ち替えて綴った素顔のエッセイ集。
目次
1 ヴァイオリニスト誕生
2 天才たちの伝説
3 演奏旅行スケッチ
4 家族の肖像
5 忘れ得ぬ人
6 演奏者
父の「ちちんぷいぷい」―あとがきにかえて
デュランティーとの出会い―文庫のためのあとがき
著者等紹介
千住真理子[センジュマリコ]
東京都生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科卒業。2歳3カ月よりヴァイオリンを始め、全日本学生音楽コンクール小学生の部全国1位に。NHK交響楽団と共演し12歳でプロデビュー、日本音楽コンクールに最年少15歳で優勝(レウカディア賞受賞)。1979年パガニーニ国際コンクールに最年少入賞。大学卒業後、指揮者故ジュゼッペ・シノーポリに認められ、87年ロンドン、88年ローマデビュー。国内外で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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パフちゃん@かのん変更
67
千住真理子さんのコンサートには1度行ったことがあります。デュランティの音色も素敵だし、お話も良かった。ヴァイオリンは湿度を嫌い、いい音を維持するのはとても大変なんだそうだ。先にお母様が書かれた『千住家の教育白書』を読んでいたので、ご両親とも学者の家系で芸術家は一人もいなかったこと。でもお母様がユニークな教育法で子ども達の才能を育てていらっしゃったことを知っていた。天才少女は二十歳の頃立ち直れないほどの挫折を経験し、ヴァイオリンを離れていたこともあった。今はもう切っても切れない仲ですね。ますますのご活躍を!2016/03/10
ぶんこ
50
千住真理子さんの演奏は聴いたことがありません。演奏会でもCDでもテレビでも。ヴァイオリンの音色が好きな私には、自分でも不思議です。(私のNo.1は「ジネット・ヌブー」です)。お母様やお兄様の著作は読んでいたので、親しみがあるのに、本当に不思議。縁がなかったのが、このエッセイを読んだことで縁ができれば嬉しいです。 兄妹の仲が良いというのも素敵で、お母様のおかげな気がします。真理子さんも素敵ですが、よりお母様が素敵で心惹かれました。2016/04/18
kasmin
9
神さまに会ったことはないけれど、千住さんはまるで女神のようでした。彼女の奏でるデュランティの音色は、ヘンな表現だけれど、お日さまや緑を浴びるように、神々しさを浴びるという感じで、奏でている彼女の姿もまた、眩しく、美しいです。300年もの間、ずっと千住さんを待ち続けていたデュランティ。巡り会うのには、何にでも時があるのですね。「ほんものの音」をたくさんの方々に聴いてもらいたいです。2014/08/06
tetsu-flute
4
真理子さんのバイオリン人生の自伝と、エッセイが書かれた本です。エッセイでは、真理子さんの生活の様子や考え方が分かるようなものでした。2014/08/05
yori
1
★★★★★ 千住さんのヴァイオリンを聴いてみたくなりました。目頭が熱くなるようなエピソードも。2011/12/22