出版社内容情報
清左衛門が、小兵衛が、宗資が目に浮かぶ。
「卒爾ながら」「それは重畳」「鞘走る」「肩衣をはねる」など時代小説中の言葉193を解説と引用で紹介。つぶやけば武士の気分に。町人が「いっぺえやんねえ」なら、武士は「一つまいろう」と言った。平和が続き武士が「戦うもの」でなくなった江戸時代、武士を武士たらしめていたのは、身分社会の規則と武士の文化であり、その文化の中でも一番根底にあったのが、武家の言葉だ。
内容説明
町人が「いっぺえやんねぇ」なら武士は「一つまいろう」と言った。本書では江戸時代の武家社会を体感できる193語を選んで解説し、珠玉の時代小説から使用例を紹介。山本周五郎が、池波正太郎が、藤沢周平が描いた、武士の作法やしぐさ、剣の奥義、江戸の四季などが味わい深い言葉とともに甦り、武士の心を今に伝える一冊。
目次
第1章 武士の決まり文句
第2章 春夏秋冬が薫る言葉
第3章 武家社会の言葉―切腹という「しきたり」
第4章 武家社会の言葉―敵討という「義務」
第5章 剣術の醍醐味を伝える言葉
第6章 行動・しぐさを表す言葉
第7章 人物を評する言葉
第8章 酒と色を語る言葉
著者等紹介
野火迅[ノビジン]
1957年東京生まれ。早稲田大学法学部を卒業後、出版社勤務を経て、著述業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
121
なかなか現代では使う事がむずか良いかな、でも楽しく読む事が出来ました。時代小説を読むとき辞書のように使えるようになれば良いですね。2016/07/05
紫綺
38
単行本にて読了。文庫本も出てたんですね。「ひとつまいろう♪」2016/07/29
AICHAN
36
図書館本。「ぜひもない」「 一つまいろう」「いかさま」「掬する」「武士の一分」「股立を取る」「金打を打つ」等の193の武士言葉をひとつ1ページで紹介し解説していく。紹介に当たっては、藤沢周平、山本周五郎、池波正太郎、司馬遼太郎、宮部みゆき等の時代小説家の作品から例文を引く。読みやすくてためになる。とてもいい本だった。2021/11/23
けいた@読書中はお静かに
33
LINEで使ってみたい面白い言葉が多数。「重畳」「これはしたり」「恐悦至極」「ちょこざいなり」「ご光来」「精励恪勤」「連袂する」「喋々喃々」「片腹痛い」他にも多数。もちろん歴史小説、時代小説を読むときにも便利かもしれないけど、50音順に並んでないので辞書としては使えない。2016/09/18
yomineko@ヴィタリにゃん
31
難しい言葉がズラリ。時代劇より小説の方が難しい表現を使っている。知っているのは2,3個くらいだった。昔のお侍さんは「漢字でしゃべってた」んだなぁと思った。2019/04/08