文春文庫
白疾風(しろはやち)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 403p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167744038
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

元伊賀の忍びが住み着いた武蔵野の村に埋蔵金が隠されているという。襲いくる風魔一党との激しい攻防戦。果たしてその結末は如何に。

内容説明

信長の伊賀攻めにからくも生き残った「疾風」の異名を持つ元忍者の三郎は、家康が開拓し始めた武蔵野の村に身を寄せ、畑を耕し静かに暮らしていた。そんな最中、風魔残党やら、武田の隠し金山の噂など、不穏な気配が漂ってきた。村を飲み込む何者かの陰謀。三郎は再び忍びとなって村を守るため立ち上がる。

著者等紹介

北重人[キタシゲト]
1948年、山形県酒田市生まれ。仲間とともに建築・都市環境計画の事務所を設立。長く、建築やまちづくりにかかわる。1999年、「超高層に懸かる月と、骨と」で第38回オール讀物推理小説新人賞を受賞。2004年、「夏の椿」(原題「天明、彦十店始末」)が松本清張賞の最終候補となり、同作品でデビュー。2007年、『蒼火』で第9回大藪春彦賞を受賞する。2009年8月26日逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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はつばあば

34
たった一人の天下人を出す為に戦った特殊集団・忍者の疾風が平和になったはずの村で、遊び女・桔梗が来たことに寄って起る不穏な動きから禍を取り除こうと。お金と云うものはいつの時代の人をも狂わせる。歴史で習った大久保長安のお金の行方、徳川家でなくても気にかかったものだ。戦うことより、田を耕し、家族平和で憩う事が戦場で生き残った人の想い。江戸が拓けていく様は人々の力強さを物語る。自然災害の多い昨今、人や国が争うことなく地球を大切にする方向に持っていけないものか。2015/06/26

キムチ

32
とあるお気に入りさんからの紹介で手に取る。標題の疾走感がいいと思いきや、武蔵野に走る白髪老人の舞台。武蔵野の原野は行ったことがないだけに、読み手を妄想の世界へいざなっていく力がなさそうで、有った!これには 我ながら笑えるところ。でも江戸期、若いサムライだけでなかったはずのリアル感設定が面白い。筆者夭折合掌編。。。2012/09/14

yamakujira

5
信長の侵攻で伊賀を追われた三郎は、家康が天下を治めた頃には戦を離れて篠とふたりでおだやかに暮らしていた。静かな生活を隠し金山の噂が脅かす。村を束ねる武田の旧臣は埋蔵金を知るのか、数十年ぶりに接触してきた礫も金山を狙っているのか、風魔や武田忍者の影も入り乱れ、村を不穏な気配が包む。前半はいささか冗長に感じたけれど、敵の姿が明らかになってからは怒涛の展開で一気読みだった。伊奈道、平川の源流、多摩川、小仏の山並み、鎌倉道などのヒントを駆使しても、三郎の村がどこだかわからないなぁ。 (★★★☆☆)2019/06/18

デンティスト

1
面白く読みました。何となく話の展開は読めましたが、平和な村の生活に、ひとつ、ふたつと不吉な事が起きてくる描写に引きつけられていきました。篠と三郎には生き残ってもらいたかったです。2011/09/18

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0
徳川の世が定まり敗れた主家を離れて拓いた村に忍び寄る魔手!共に暮らすリタイアした忍者に安息の時は来るのか?ってお話。2011/07/09

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