内容説明
記紀ブームの先駆けとなった三浦版古事記が文庫に登場。語り部による親しみやすい口語体の決定版現代語訳で、おおらかな神々の物語をお楽しみ下さい。古事記研究の最前線に立った詳細な注釈や、時代背景を浮き彫りにする解説、神々の系図などを合わせて読めば、古代人の心とじかに向き合えます。古事記がこれほど面白いとは…。
目次
神の代の語りごと(イザナキとイザナミ―兄妹の国土創成;アマテラスとスサノヲ―高天の原の姉と弟;スサノヲとオホナムヂ―文化英雄の登場;ヤチホコと女たち―求婚と嫉妬の物語;国譲りするオホクニヌシ―天つ神と国つ神;地上に降りた天つ神―天孫の日向三代;東へ向かうイハレビコ―征服する英雄)
著者等紹介
三浦佑之[ミウラスケユキ]
昭和21(1946)年、三重県生まれ。成城大学大学院博士課程修了。現在、千葉大学教授。古代文学、伝承文学研究専攻。平成15(2003)年、『口語訳 古事記』で第1回角川財団学芸賞を受賞。現在、ウェブ上で「神話と昔話 三浦佑之宣伝板」を運営(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
本屋のカガヤの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
90
面白かったです。古老の語り部によって語られる神々の物語というので読みやすくもありました。神々による日本創生と神武天皇の東征までの物語。八百万の神々が織り成す様々な物語に惹かれました。さわり的な部分しか知らなかった古事記ですが、こうして読むことでこんな世界だったんだと驚きました。人代篇も読みます。2016/08/16
Shoji
59
こ難しい解説本が多い中で、この本は面白い、分かりやすい。とはいえ、ほんの少しでも神話の世界を知っている人向けかな。イザナキとイザナミが兄と妹の関係で、性交によって産み落とされたのが淡路島、四国、瀬戸内の島々で、このクニの始まり、なんて話を少しでも知ってる向きにはストンと落ちる本です。著者による解説「古事記の世界」も分かりやすくて良かったです。2017/11/16
いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00%完了】
29
*日本神話*神話・天皇ネタの小説読解の為読了。原文の硬さが払拭された…語り部による親しみやすい口語体の決定版現代語訳。おおらかな神々の物語をお楽しみ下さい。記紀ブームの先駆けとなった三浦版古事記!古事記がこれほど面白いとは!?(紹介文・他より)――著者、三浦佑之…三浦しをんパパですが、なかなか面白い視点で著されたなぁ~、と非常に興味深い! ⇒続き2013/08/26
ごに
25
今まで読んだ古事記の中で一番面白かった!神様の容赦ない理不尽さや突拍子の無さがうまい具合に神秘的に表現されていて、突っ込みどころ満載の古事記が分かりやすく訳されていました。神様物の物語や神社仏閣好きとしては、大変楽しめました♡2015/07/31
長谷川透
18
律令国家として国土の完全な統一を目指し、その事業として書かれたのがこの古事記。天皇の権威を絶対的なものにするため、整合を図ろとうと全国中の神々を統合しようとする苦悶が随所に見られるが、それでも神話としての神秘性が維持されている。「神話」という文句は数多くの文学作品で謳われているが、『古事記』を読んでしまえばそれら<神話>の渾沌もかわいいもの。その地の神の名がそのまま県名となっている愛媛出身の大江健三郎が、神話を書こうと思ったのは偶然ではなく、何かしらの宿命を感じたからだろう。2012/09/04
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