文春文庫
街場の現代思想

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  • サイズ 文庫判/ページ数 259p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167717735
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

「バカ組・利口組」に二極化した新しいタイプの階層社会が出現しつつある。そんな格差社会において真に必要な文化資本戦略とは何か?日本の危機を救う「負け犬」論から社内改革の要諦まで、目からウロコの知見を伝授。結婚・離婚・お金・転職の悩み…著者初の人生相談も必見。話題の名著がついに文庫化。

目次

第1章 文化資本主義の時代(「越すに越されぬ、バカの壁」;文化資本とは何か;「一億総プチ文化資本家」戦略;文化資本の逆説)
第2章 勝った負けたと騒ぐじゃないよ(『負け犬の遠吠え』のクールなあり方;「負け犬」は二一世紀のランティエ;「女子大回帰」志向と勝ち犬シフト)
第3章 街場の常識(敬語について;お金について;給与について;ワーク・モチベーションについて;転職について;社内改革について;フリーターについて;結婚という終りなき不快について;他者としての配偶者について;離婚について;贈与について;大学について;学歴について;想像力と倫理について)

著者等紹介

内田樹[ウチダタツル]
1950年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒。東京都立大学大学院博士課程中退。現在神戸女学院大学文学部教授。専門はフランス現代思想、映画論、武道論。『私家版・ユダヤ文化論』(文春新書)で第6回小林秀雄賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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おさむ

51
途中でなんか読んだことあるなあと思ってたら、やはり去年読んでました! 読メは再読かどうかが分かるのが便利ですね(笑)。改めて読むと、養老孟司さんと似た印象。独特の視座と揺るぎない自らの哲学への自信が、読者にとっては心地好いんでしょう。古今東西の映画を用いた比喩も内田センセイらしさですね。2016/01/02

佐々陽太朗(K.Tsubota)

48
内田氏が様々な疑問や相談に対し、論考を披瀝する形で記されている。我々が普段、常識と考えていることが実は全くの勘違いであって、単なる思いこみに過ぎなかったことに気付かされる。自分がこれまで如何に一般に常識と思われていることを刷り込まれ、そのことが物事の本質を視る障害になっていたかに気づき愕然とする。しかしそれはたいへん痛快な経験である。読みながらハッと思った箇所に付箋をつけていったが、それは18カ所にも及んだ。何度も読み返すべきかもしれない。『街場の教育論』その他のご著書についても是非読ませていただきたい。2011/10/23

sayan

41
久々の内田本。好き嫌いが分かれるかもだが、個人的には著者の視点には共感できる。10年以上前の作品だが、新鮮さは失われていないのではと思う。特に15章「想像力と倫理に関して」は刺激的。特に、昨今の「難民(マイノリティ)」をめぐる向き合い方は、村上龍の作品から引用を解説した箇所はまさに!と納得感が大きい。「倫理的に生きることは長い目で見れば経済的合理性に一致している」と言う箇所はレヴィ・ストロースの知見でもある平仄がとれる、というロジックは大変に興味深かった。ブザンの社会的安全保障を読む補助線としても発見だ。2017/07/30

やっち@カープ女子

39
著者の哲学的な思考が好きだし、この書は人生の悩みQ&Aの章もあり興味深く読めた。転職、結婚、離婚を考えている人、特に暗~く悩んでいる人にはこんな思想もあるのだと参考になると思うのでおススメの一冊。続も読みたい。2016/04/09

tokko

29
まず「文化資本」という言葉が面白い(恐ろしい)。僕も多かれ少なかれ「この本は読むべき本」「これは聴くべき音楽」など「◯◯するべき△△」という心理構造が働いている。階層を上昇しようという意識はそれ自体が階層化を幇助しているとは…。それと内田先生ほど人生相談にのっていただくのに最適な人はいないですね。普通なら「う〜ん、確かにそうだね。何でだろうね…。」としか言えない問いでも、ズバズバと答えられる。快刀乱麻を断つとはかくの如しでしょう。2016/02/22

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