内容説明
天才漫画家・赤塚不二夫に35年間連れ添った編集者がいる。「武居記者」というキャラクターで赤塚漫画にも登場した名物担当者。その武居記者が、天才との漫画と遊びの日々を初めて綴った。「天才バカボン」引き抜き事件、ヤクザに追われて逃亡生活、美空ひばりと新宿デートなどなど、抱腹絶倒の秘話満載。
目次
序章 病院にて、なのだ。
第1章 『おそ松くん』担当六代目
第2章 赤塚藤雄「偽自伝」
第3章 漫画家アパートの落ちこぼれ
第4章 都の西北、早稲田の隣り
第5章 我々は、あしたのジョーである
第6章 バカボンは復活するのだ!!
第7章 アメリカかぶれのゼニ失い
第8章 「赤塚不二夫」改メ「山田一郎」
第9章 405060と、私の人生つらかった
終章 生涯漫画執筆枚数八万枚
著者等紹介
武居俊樹[タケイトシキ]
1941年長野県生まれ。66年早稲田大学第一文学部卒。同年小学館入社、少年サンデー編集部に配属される。赤塚不二夫、古谷三敏、石井いさみ、あだち充などの担当編集者として数々のヒット作を手がける。75年少女漫画部門に異動。84年ちゃお編集長を皮切りに、別冊少女コミック、プチコミックなどの編集長を歴任。吉田秋生など多くの少女漫画家を担当する。2002年小学館を退社。36年間の漫画編集者生活に幕を下ろした(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ツバメマン★こち亀読破中
19
シェー!面白かった。35年に渡り赤塚不二夫に関わった伝説の編集者「武居記者」が見た漫画と笑いと酒の日々ダジョー。満州から引き揚げ苦労の連続の後、夢の漫画家になった赤塚不二夫は破天荒に違いはないが淋しがり屋で気配りの人でもあるニャロメ。そんな赤塚の回りに集まった人達は真剣にバカになろうとしたダス。そしてバカボンやおそ松くんなど、多くのヒット作(や外れ作)、そしてキャラクターを生み出したのココロ。あんなに面白い漫画をたくさんか描いたのに病気になってからが悲しいでやんす。こんな感想で良いのか?これでいいのだ。2015/03/16
緋莢
18
昭和41年。小学館に入学し、『少年サンデー』に配属された著者は 『おそ松くん』を連載していた赤塚不二夫の担当となった。漫画を全然読んでいないという著者は、赤塚とアシスタントの長谷邦夫、古谷三敏と出会い、長い付き合いが始まる・・・35年、赤塚不二夫の担当をし、「武居記者」として、漫画にも登場した事のある著者が、「天才バカボン」を巡るマガジンとの攻防や美空ひばりとの新宿デートなど、漫画家・赤塚不二夫の エピソードを書く。2016/07/12
onasu
16
思えば、漫画の原初記憶は、もーれつあ太郎のニャロメだったような。この人の評伝は、何らかで読みたいと思っていた。これは正に読むに値する生き様で、そして、久しぶりにたっぷり昭和にも浸ってこられました。2017/05/10
ぶんぶん
12
赤塚番の記者が明かす赤塚不二夫の強烈な個性と漫画の全て。 氏自身も名物記者で、赤塚漫画にもたびたび登場した事もある。 35年間連れ添ったその間の数々のエピソードを赤裸々に綴った記録。 記者の特性上、肉親にも明かせぬ秘話満載。 「面白うてやがて哀しき鵜飼いかな」…抱腹絶倒の後に胸に沁みる一代記。2015/07/03
ライアン
10
少年サンデーで担当編集だった武井氏(自分にとってはあだち充にイメージが強い)から見た赤塚不二夫。赤塚さんメチャクチャだけど憎めない感じで面白かった。漫画のアイデアを編集だけでなくアシスタント含めて出していたのは驚いた。考えてみると赤塚作品はアニメはよく見たけど漫画は後期の惰性で書いたものしか読んだことがない。二人で組んだ最後の傑作「レッツラゴン」は読んでみたい!2014/10/30