出版社内容情報
残忍な殺人現場に残されたアンティークの時計。被害者候補はあと8人…史上最強の敵にライムとサックスはどう立ち向かうのか!?
内容説明
サックスは別の事件を抱えていた。公認会計士が自殺に擬装して殺された事件には、NY市警の腐敗警官が関わっているらしい。捜査を続けるサックスの身に危険が迫る。二つの事件はどう交差しているのか!?どんでん返しに次ぐどんでん返し。あまりに緻密な犯罪計画で、読者を驚愕の淵に叩き込んだ傑作ミステリ。2007年度「このミステリーがすごい!」第1位、「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、「日本冒険小説協会大賞・海外部門」大賞。
著者等紹介
ディーヴァー,ジェフリー[ディーヴァー,ジェフリー][Deaver,Jeffery]
1950年シカゴ生まれ。ミズーリ大学でジャーナリズムを専攻。雑誌記者、弁護士を経て40歳でフルタイムの小説家となる
池田真紀子[イケダマキコ]
1966年東京生まれ。上智大学法学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
153
いやはやウォッチメイカー事件とはこういう事件だったのか。とにかくこのどんでん返しの多いこと、多いこと。読者は時計の複雑な歯車の動きを一つ一つ観察するかのごとくこの複雑なストーリーを理解していかなければならない。そしてなんと第1作の内容が今回大いに関わっていることに驚いた。あったなぁ、確かにそんなシーンが。シリーズが縦軸だけでなく横軸への広がりを見せ、大きな絵を描くように世界観が楽しめる。そしてまさしく最強の敵ウォッチメイカー。はてさて彼はライムにとってのモリアーティ教授になるのか?今後が気になるなぁ!2012/03/17
修一朗
134
下巻の途中でまだページがたくさん残っているのに,犯人が無事逮捕されて,あれっあれっと…やっぱりそうなるよねぇ。緻密で完璧な敵役を想定できれば,ここまで複雑な計画を組めるのかぁと,ウォッチメーカーに感心してしまった。きっと作者御本人も惚れ込んでるよね。後の作品でもウォッチメーカーは顔を出しているし。最後まで翻弄され続けました。大満足です。キャサリン・ダンスシリーズ,もちろん読むけども,ライムシリーズ完了してから始めます。2020/01/14
nobby
124
まさにジェットコースター満喫!何回転してどんだけ捻られるのか(笑)上巻で感じていたウォッチメイカーの半端さとライムの優位にも思わず納得。分かってはいたが、彼と彼女の事件は絡まるが、ただでは転ばぬ展開に感嘆するばかり。その割にまだ残りページ多数からの怒涛の伏線やら事柄への回収がやって来て本当にお腹いっぱい。サックスが対面した辛い疑惑から導き出した決断もスッキリ報われるラストがいい。そしてやはりキャサリン・ダンス!その活躍ぶり、勿論スピンオフも追いかけたい。2016/08/24
よむヨム@book
111
★★★★☆ 星4つ ウォッチメイカーの事件とアメリアの追う事件が、繋がっていく。 ライムとアメリアは事件を追っていくのだが.....。 読んでいて面白かったのだが、ちょっと残念なことがあった。 この本を初めて読むときは、ぜひ電子書籍で、ページ数を表示せずお読み頂きたい。 理由は、読めばわかります。2022/10/07
おたま
84
年末・年始とかかってついに読了。さすがにシリーズ最高作とも言われるだけあって、これまでのシリーズ作の中では最も複雑に構成されている。それに敵手“ウォッチメイカー”も相当に手強い。いつもの何倍も底が割れると、またそこに底、と。これネタバレしないようにするのは難しいが、ウォッチメイカーの狙いは何か、そしてライムやサックスはどのように解決したのか、最後は・・・うーん、最後の最後までひねりを効かせまくってくれる。思いもかけないような巨大な悪と向き合う。もうこれを超えるような作品があるのか、と思わせてくれる。2022/01/03