内容説明
敵は厳重な警備下にいる。倒せるチャンスはただひとつ、自動車で移動している間だけ…。妻を殺された男が犯罪組織の大物に挑む復讐戦。完全防護のキャデラック相手に仕組んだ奇想天外な計略を描く表題作ほか、キング一流の恐怖の物語から意外な結末が待つアイデア・ストーリーまで、巨匠の多彩な才能を味わえる傑作短篇集。
著者等紹介
キング,スティーヴン[キング,スティーヴン][King,Stephen]
1947年、アメリカ、メイン州に生まれる。「IT」「ミザリー」「グリーン・マイル」他、数々の名作を発表、現代最高の物語作家として世界的な声価を誇る巨匠。「ザ・スタンド」「ダーク・タワー」など、その語り部としての才能を遺憾なく発揮した大河小説でも知られるが、短篇集も定期的に発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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SF・ホラー本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
散文の詞
140
-ドランのキャデラック-短編なのでこれで終わり?って感じでした。主人公の狂気と、それが引き起こす恐怖を書き込むことが主眼なんでしょね。-幼子よ、われに来たれ-見えないものが見えたというか、単なるブラックジョークでしょう。とはいえ、笑えないんです。-丘の上の屋敷-よくあるお化け屋敷ものです。変な意味、安心して読めます。-チャタリー・ティース-動かないはずのものが動くというのは、よくある話だと思いますが、歯とはね。ただ、そのおもちゃのことを知らないから、イメージがわかない。2021/06/15
Tetchy
138
短編集“NIGHTMARES & DREAMSCAPES”の1/4冊目。収録作中3作が怪物を扱った作品だ。当時作者は45歳。なかなか怪物譚など書かなくなる年齢だと思うが、キングは本当にモンスターが好きらしい。作家生活19年にして彼の描く恐怖は更に磨きがかかり、映像的でもあり、また鳥肌が立つような妙な不可解さを感じさせる。西洋人の恐怖はその正体の怖さを語るのに対し、日本人は得体の知らなさそのものの恐怖を語る。つまり恐怖の正体が判らないからこそ怖いのが日本式恐怖だが、本書のキング作品も後者の恐怖を感じさせる。2021/07/15
慧の本箱
24
キングご本人の解説付きで7作品が収められている短編集。中々な『争いが終わるとき』。教師経験者の彼が綴った『幼子よ、われに来たれ』。そして一番キングらしいと思った『チャタリー・ティース』楽しみながら読了。2021/07/29
バトルランナ-
22
ほとんど既読だったけど改めてキングの凄さを確認。ドランのキャデラックの映画観たい。ポプシーなんて普通の作家が書いたらコントになってしまう。素晴らしいと思う。2020/09/16
とも
19
「Nightmares & Dreamscapes」4分冊の1冊目。 なんといっても復讐劇「ドランのキャデラック」がいい。埋めちゃうでおしまいは圧巻。 「ナイトフライヤー」から「ポプシー」のバンパイヤリレーもよかった。2025/04/16