内容説明
主婦の桑島樹奈は、スーパーで買い物中に二歳の娘を誘拐される。身代金とともに様々な場所を引き回された樹奈。犯人との接触はなかったはがだが、実は京都のホテルで身代金は奪われていた。離婚後三歳の息子と暮らすピアニストの奈津子は偶然、現場にいたのだが…。女の中の闇と光を描く傑作心理ミステリー。
著者等紹介
海月ルイ[ウミズキルイ]
1958年、京都市生まれ。華頂短期大学幼児教育学科卒業。1998年「シガレット・ロマンス」で第5回九州さが大衆文学賞受賞。同年、「逃げ水の見える日」で第37回オール讀物推理小説新人賞受賞。2002年「子盗り」で第19回サントリーミステリー大賞・読者賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひらちゃん
35
「子盗り」に続いて海月さん2作目。今回は誘拐劇。事件というより母の心情を追うのがとても旨い。被害者であっても樹奈の性格は回りの人にはキツイ。こんな人いるのかとも思うがいるんだよねー。私の回りにも…。悪気がないから余計に始末におえない。知らない、分からないで済まない事は世の中いくらでもある。ましてや子供の事なら尚更。でも、こういう鈍感な人がいるのも事実でイライラしてしまった。偶然現場に居合わせた奈津子。奈津子が早苗やタカヨに出会わなければ完全犯罪だったのかな?2016/03/19
KAN
19
はじめは面白かったんですけど。なんだろう。そんな人いるのかな。いたからこそか。2017/06/24
ちょこまーぶる
16
初めて読む作家さん。どうして「十四番目の月」というタイトルなのかは最期に描かれているんですが、えっ・・・という感じでやっぱり分かりませんでしたね。内容は、誘拐事件の原因が代理母の復讐という着目点は良いと思うが、全体的に盛り上がることも無く淡々と話が進んでしまい、中だるみも感じてしまった。2013/11/19
yamakujira
11
「プルミン」「子盗り」と読んできて、期待したわけじゃないけれどイヤミスを予想してたら、なんだか爽快な展開だった。だって、誰も死なずに済んだから。でも、遡れば子供がひとり死んでるんだよなぁ。過失の自覚がないから反省もしない人っているよねぇ。復讐したくなる気持ちは共感できるけれど、彼女は自分のことを被害者だとしか思ってないみたいだから、成功してもなんだか虚しくないかい。途中から急に頭脳明晰になって推理を披露する奈津子は、ラストに向けて作者に探偵役を任命されたみたいで可笑しかった。 (★★★☆☆)2016/09/16
うぇい
8
結構古い本ということもあって、ちょっと楽しみ難かったです。誘拐者だし、女性のタクシー運転手の早苗さんとか登場人物のキャラとか良かったけど…2022/08/22
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