内容説明
路上に停めた車の中で寄り添い、餓死した夫婦、二十二年間も意識の戻らぬ夫を介護した妻、戦時中の強い絆を支えに壮絶な日々を添い遂げた夫婦―いつ、どんな形で訪れるかわからない「死の影」を前にした時、夫婦はなにを思い、残された者はどう生きるのか。大宅賞受賞作家が映し出す現代の「夫婦と死」。
目次
第1章 ふたりは寄り添って死んだ
第2章 老老介護と無理心中
第3章 意識障害を超えて
第4章 伴侶に先立たれて
第5章 歩く、同行二人
第6章 生き死にの海のかなたへ
著者等紹介
吉田敏浩[ヨシダトシヒロ]
1957年大分県生まれ。フリージャーナリスト。77年より、ビルマ(ミャンマー)、タイ、アフガニスタンなどアジアの民族世界を訪ねる。85年からビルマ北部のカチン州を長期取材、その記録をまとめた『森の回廊』(NHK出版・NHKライブラリー)で96年に大宅壮一ノンフィクション賞を受賞
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