内容説明
絶世の色男、粋で頭も切れる目利きの瓢六が、つまらぬことで小伝馬町の牢屋敷に放り込まれた。ところが丁度同じ頃起きた難事件解決に瓢六の知恵を借りるため、与力・菅野一之助は日限を切っての解き放ちを決める。不承不承お目付役を務める堅物の定廻り同心・篠崎弥左衛門との二人組による痛快捕物帖。
著者等紹介
諸田玲子[モロタレイコ]
1954年、静岡県生れ。上智大学文学部英文学科卒業。外資系企業勤務をへて、翻訳、作家活動に入る。96年「眩惑」でデビュー。2003年「其の一日」で第24回吉川英治文学新人賞を受賞
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感想・レビュー
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遥かなる想い
93
江戸を舞台にした痛快な捕物帖である。 粋な悪党瓢六の探偵ぶりが痛快で心地よい。 事件そのものよりも、弥左衞門、その姉政江 などの周りの人々のキャラが良く、読んでいて 楽しい。瓢六と弥左衛門…定番だが、 キャラが全く違う二人がお互いを認めていく様も 江戸物らしい…そんな短編集だった。2023/10/25
優希
81
面白かったです。あくじゃれの原点というべき作品ですね。色男で頭も切れる瓢六の活劇に引き込まれました。牢獄に投獄されてどうなるんだろうと思いました。でもその心配はいらなかったようで、弥左衛門との凸凹コンビで華麗に事件を解決していくのは痛快でした。捕物帖と探偵もののいいとこ取りという感じがします。江戸に吹き荒れるあくじゃれの風、堪能しました。2017/07/07
はにこ
25
小悪党の瓢六。収監されているが事件解決の為に市井に出されて事件を解決。解決するとまた収監。彼女のお袖じゃないけどいい加減出してあげてよーって思った。同心の弥左衛門と良いコンビで面白かった。弥左衛門の恋の行方も気になる。2021/03/12
み
25
面白かったぁ♪瓢六さんもお袖さんもイイです(^^)お堅い彼の恋の行方は?続編があるようで楽しみです。2016/04/21
はつばあば
20
楽しめました!。悪役が探偵をする・・なんか以前洋画で観たような。それにしても瓢六の魅力ある悪党と与力菅野の目の付け所がいい。悪人とはいえ瓢六の今までの生活に興味がわく。おさださんじゃないが「あれだけ口の悪い女もいないが・・・」彼女も目利きができたからこそ瓢六に惚れたのだろう。2014/08/10