出版社内容情報
お父さん! お父さん! お父さん! 父は死んだ。心に寂しさを抱えながらも健気に生きる少年たち。いじめ、転校、親の離婚。多感な時期の少年の四季。人生で大事なものは、みんな、この季節にあった。笑顔と涙の少年物語、全17篇。
内容説明
クラスメイトの突然の転校、近しい人との死別、見知らぬ大人や、転校先での出会い、異性へ寄せるほのかな恋心、淡い性への目覚め、ケンカと友情―まだ「おとな」ではないけれど、もう「子ども」でもない。微妙な時期の小学五年生の少年たちの涙と微笑みを、移りゆく美しい四季を背景に描く、十七篇のショートストーリー。
著者等紹介
重松清[シゲマツキヨシ]
昭和38(1963)年、岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。出版社勤務を経て、フリーライターに。91年『ビフォア・ラン』で作家デビュー。99年『ナイフ』で第14回坪田譲治文学賞、『エイジ』で第12回山本周五郎賞を受賞。2001年『ビタミンF』で第124回直木賞受賞。ルポルタージュ、時評、評論など小説以外のジャンルでの執筆活動も高い評価を受けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
116
小学五年生を主人公にして語られる十七編の物語。懐かしい子供の頃にタイムスリップできる。ここで描かれているのは昔の自分であり、友達であり、クラスメートだと思う。少しずつ季節が移り変わっていくところが絶妙な設定で、一番最初の物語では桜が出てきて、最後から二番目の物語ではバレンタインデーが描かれている。まるで自分が経験したかのように、子供の繊細な心の動きを描き出す重松さんの筆はうっとりした。どの物語も良いのだが、私が特に好きなのは「バスに乗って」。子供が一歩大人に足を踏み出す瞬間が鮮やかに描かれていた。2016/07/26
Tanaka
99
南小、フォーエバーとタオルを以前読んだことがあり、たまたま同じ本に収録されていると知ったので読んでみた。 久しぶりの重松さんの作品だったけど、安定の面白さ。2023/03/01
青葉麒麟
88
久しぶりに重松作品を読むとメンタルが落ち着きます。微妙な小学五年生の気持ちを本当によく知り尽くしていて凄い。急に男子と女子の距離が離れたり、プールの授業中の恥ずかしい目のやり場に困る気持ちとか昔を思い出しました。「ケンタのたそがれ」「バスに乗って」が好き。2018/06/23
mmts(マミタス)
85
どちらかと言えば、既に大人になった人が読んだ方がしっくりするように思いました。ノスタルジック?な内容ですし、きっと現代っ子だと馴染みがないような部分もあるように思いました。私自身がギリギリ昭和生まれなので、やっぱり一概には断言は出来ませんけど、現代っ子からすればインターネットに関する話題が皆無なのは不自然じゃないでしょうか。素敵な小説ですが、あんな時代があったなーって懐かしむ内容だと思いました。もちろん、妙に大人びた子供、まだまだ幼いままの言動など、その辺の描写は重松さんには敵いません。2015/05/31
takaC
82
The more times I read it, the more nostalgic I am. って感じ。それを求めて。2014/11/21
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