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文春文庫
いとしのヒナゴン〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 326p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167669058
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

謎の類人猿ヒナゴンが目撃されてから三十数年。昭和の記憶と思われていた怪物騒動がふたたび甦った!伝説の悪ガキ「イナゴのイッちゃん」を町長にいただく比奈町は、さっそく類人猿課を再設置したが、目撃情報をよせる地元の老人たちはヒナゴンより孫代わりの話し相手が欲しいらしく…。ハートウォーミングな痛快長篇小説。

著者等紹介

重松清[シゲマツキヨシ]
昭和38(1963)年、岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。出版社勤務を経て、フリーライターに。91年『ビフォア・ラン』で作家デビュー。99年『ナイフ』で第14回坪田譲治文学賞、『エイジ』で第12回山本周五郎賞を受賞。2001年『ビタミンF』で第124回直木賞受賞。ルポルタージュ、時評、評論など小説以外のジャンルでの執筆活動も高い評価を受けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ともとも

28
周囲との温度差を感じながらも、夢見て、 一生懸命に生きている男(おじさん)たち、熱く力強く、真っ直ぐで、 心を奮い立たされながらも、どこか真剣で不器用すぎて その様が、滑稽で、どこか、カッコよさも感じてしまいました。 こんなガチな大人たちが、或いは類人猿ヒナゴンがいたら どんなに良いだろうなぁ~と思ってしまいました。 下巻の展開も気になるところです。2016/09/16

遅筆堂

25
比奈町、リアルにこの町に住むとなると若干引けるが、小説としては魅力的な町に描かれている。豊かさをどこに求めるかの価値観であって、理想としてはいいかも。市町村合併も実際には国の施策によって地方を縛るためのものであって、理念通りに進まなかったのは今の現状を見れば判る。ヒナゴンに現を抜かしている暇はないというのは、これまた現実で難しい。下巻が気になる。どこかにこれらを打開する心のよりどころが描かれることを期待したい。2013/06/29

タルシル📖ヨムノスキー

24
昭和の高度経済成長末期、広島地方の田舎町比奈町に謎の類人猿〝ヒナゴン〟の目撃情報が。それから三十数年後、かつて悪ガキだった矢沢永吉かぶれの町長イッちゃんを中心に繰り広げられるドタバタ劇。印象としては〝希望ヶ丘の人びと〟や〝あすなろ三三七拍子〟に似てる感じ。まず「そんな町長いねーだろ!」と突っ込みたくなるがそこは重松さん、このままでは終わらないだろうと下巻に期待。新聞のコラム「元気を出せ昭和のトムソーヤたち!」にはグッときた。それから「現実の世界を生きるための想像力と、空想の世界を遊ぶ想像力」という話にも。2020/06/17

リキヨシオ

24
題名「いとしのヒナゴン」…この「ヒナゴン」というフレーズが気になる!初めて聞いたフレーズだ!なんだヒナゴンって!?でもこのヒナゴン、間違いなく人間じゃない!異形な存在!妖怪?ポケ〇ン?ゆるキャラ?…気になるのは最後の「ゴン」…私のイメージでは昭和アニメに出てくる小型怪獣…言葉を喋り語尾に変な特徴有り!そして愛嬌だけは妙にいい!子供が大好き!心の綺麗な者だけが心を通わせる事が出来る!と勝手に想像!…でも著者は人間を描く重松さん!どんな感じになるのか?…上巻ではまだヒナゴンに出会っていないけれど…いい話だ!2015/02/13

Kaz

23
何を幸せと感じるのか。変化することは本当にいいことなのか。成長するのは、大人になるのは、必要なことなのか。周囲が歩調を合わせてくれていれば、狭い世界で変化しないで生きることも幸せの一つ。自己中心で自己完結な生き方だが。2018/06/04

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