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文春文庫
あのころ、私たちはおとなだった

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  • サイズ 文庫判/ページ数 449p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167661397
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あゆみらい

12
レベッカ53歳。夫を20数年前に交通事故で失い、義理の娘3人と娘一人、孫複数がいる。義理の叔父と暮らす。高校時代に夫に乗り換えたため突然ふった元恋人に連絡してみる・・。私も昔を振りかえること、あります。元恋人がしあわせな家庭を築いていたら実際見向きもされないでしょうが。お互いしあわせでいてほしいけど、ウィルは二度レベッカにふられたようで不憫だった。立ち直れるのか?レベッカは夫を失う経験などつらい思いをしているだろうが、ウィルに対してはひどすぎる。2019/03/24

みみぽん

7
ああ!アン・タイラー。こんなにステキな作家との出会いに感謝。素晴らしき本との出会いとタイミングって本当にあるのですね。亡き夫の連れ子娘3人。100歳近い叔父と暮らすレベッカ。喧騒の日々の中、彼女のふとした心のわびしさに誰も気づかない。そんなとき思いを馳せるのは故郷。若き頃の恋人ウィル。でもいざ彼と再会したら、そこにあったのは思い出補正の「美化と幻滅」ここにはわたしたちの「ある、ある」がいっぱい。吹き出すほど笑って時にしょんぼり。でもそこに忘れてはならない、日常のささやかな幸せの尊さも謳いあげてくれている 2021/04/03

よし

7
19歳のときの元恋人に再会したレベッカの台詞。「あの頃の私たちは大人だったんだって。いや、あなたは今も大人よ、もっと大人になっているわよね。でも、私の場合、どうも逆に進んできたらしいの。今の私は高校生だったころよりも分かっていない。それをなんとか修復しようとしているの。・・」二人はどうなるのか? ワクワクだった。が、意外な結末が待っていた。いい意味で裏切られた。義理の叔父のポピーがいみじくも言う。「・・ほんとうの人生なんていうものはない。・・結局はおまえが生きた人生のことなんだよ。」2015/10/08

YOMIPITO

5
自分にとってラスト翻訳アン・タイラー。ああ、勿体ないと、ゆっくり味わう。大勢の複雑な家族構成で暮す女性が人生を見つめ直す話で、話の運びが相変わらず楽しい。ラストは別作品と似てるかなー。解説は上手いこと書いてあるね。「西洋落語」、「何度も読んで味わおう」だって。その通り。面白くて、未訳があるのに何で紹介されなくなったのかね。自分は再読に行く前に、未訳に挑戦か、平安寿子をお試しするつもり。 2023/08/29

きうりっち

4
登場人物が多い上にニックネームで出てきて、誰が誰だか分からなくなって全体をつかむのに時間がかかった。それでもとても面白かった。年の離れた男性と衝動的に結婚してしまい、その夫が若くして亡くなって義理の娘三人と自分の娘を抱え、年老いた義理の叔父の面倒を見、家業をやりくりし、と大忙しの人生を送ってきて50歳を過ぎたレベッカ。人生を後悔するわけではないが、もしこうしていたら、という思いからかつてのボーイフレンドに電話してしまう。その顛末が胸に痛いがほんとうに上手い表現で決着がつく。他の作品も順に読んでみたい。2020/07/25

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