内容説明
上原が泣いていた…。1999年10月5日、神宮球場でのヤクルト・巨人戦。バッターのペタジーニに対して、巨人ベンチは上原に敬遠を命じた。ただ記録作りのために。ファン不在の日本のプロ野球に警鐘を鳴らし、野球における真の記録の意義を問い続けてきた“記録の神様”が、今昔の名選手をあくまで記録にこだわって徹底解剖する。
目次
王を抑えることが唯一の楽しみ
三盗は奇襲に非ず実は二盗を上回る成功率
芸術的な“手抜き”で年間四二勝の金字塔を樹立
天才イチローを証明するツーストライク後の高打率
優勝決定以後は公式戦打ち切り消化誌合は意味が無い
燃える男の意外な一面三振の四割以上が“見逃し”
江夏の二一球を演出した捕手水沼の一〇〇%の確信
上原の悔し涙に見た不毛な敬遠合戦の愚かさ
監督の力量を如実に示す一点差ゲームの勝率
相手打者を泣かせた長嶋の守備範囲の広さ〔ほか〕
著者等紹介
宇佐美徹也[ウサミテツヤ]
1933年、栃木県生まれ。パ・リーグ記録部公式集計員を経て、64年報知新聞社に入社。記録部長を経て定年退職後、日本野球機構コミッショナー事務局で初代・BISデータ本部室長に就任。在任中、プロ野球の全記録をコンピュータに入力する作業を指揮。豊富な現場経験に基づいたデータ分析には定評がある
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たーくん
7
再読→→→上原が泣いていた…。1999年10月5日、神宮球場でのヤクルト・巨人戦。バッターのペタジーニに対して、巨人ベンチは上原に敬遠を命じた。ただ記録作りのために。ファン不在の日本のプロ野球に警鐘を鳴らし、野球における真の記録の意義を問い続けてきた“記録の神様”が、今昔の名選手をあくまで記録にこだわって徹底解剖する。 2019/10/02
イケタク
0
記録の神様と言われた宇佐美徹也氏の作品。ファンサービスの男とマスコミが喧伝するスーパースター長嶋茂雄。その長嶋監督が松井秀喜のタイトル獲得のために上原に敬遠を命じる。上原は悔しさのために涙を流す.. .ファンが喜ぶプレーを魅せるのがプロでありながら、様々なシーンで「記録」を塗り替えるために繰り返される愚行。それを野球を愛する宇佐美氏が切り込んでゆく名著。2016/06/11
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