内容説明
それは世間に呆れ、疎ましさを感じた時に出る言葉。洋画を偏重する日本人の感性に男は叫ぶ。「日本のみなさーん、さよーならー」。空気も言葉も時代も、日本映画はわかる。だから腹が立つし、だから好きになる。名作珍作にインスパイアされ、リリー君が描き出す心の原風景、全173点。『ぴあ』連載「あっぱれB級シネマ」で話題の映画コラム、待望の文庫化。
目次
嗚呼!おんなたち・猥歌
愛の新世界
愛の亡霊
赫い髪の女
赤いハンカチ
赤と黒の熱情Passion
秋津温泉
悪名
網走番外地・吹雪の斗走
あぶない刑事〔ほか〕
著者等紹介
リリー・フランキー[リリーフランキー]
1963年福岡生まれ。イラストレーター。武蔵野美術大学卒業。コラムニスト、構成作家、カメラマン、アートディレクターなど多岐にわたり活躍
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
あすか
29
リリー・フランキーによる昔の映画のレビューエッセイ。独特な切り口で、リリーフランキーさんらしいエロも散りばめられていた。私には合わず、流し読み。2017/02/08
Yusuke Oga
15
なんか、不思議な知性を感じた。飄々とした風通しのよい知性。2014/07/15
乙郎さん
11
再読。これを読めば日本映画がわかる!それは大げさにしても、リリーさんが早く原稿終わらせて女の子と遊びに行きてえと思っていたとしても、映画の見方に正解などなく、その時の精神状態で名作にも駄作にもなるのだということが記されているのだから。極私的だからこそわかる魅力だってあるはずだ。2009/11/16
masaru
9
リリー・フランキーによる日本映画のコラム。今の時代では許されないかもしれないエッジが効いていて面白おかしく皮肉る彼らしい語り口は物凄くおもしろい。が、いかんせんチョイスする邦画が古すぎて、観たことないものだらけで「うんうん、そうだよね」となれない。たぶん紹介した映画を観てもらおうなんて、これっぽっちも思ってないんだろうな。そういう所が好き。2020/06/08
じゅむろりん
6
リリーさん読破第3弾。映画自体への興味もわきますが,映画を見たリリーさんが何を感じたのかを楽しむ本だと思います。自分と違う感性で日本映画を見つめるリリーさんの,暖かくも感傷的な批評は一読の価値ありです。映画評論家じゃないと自覚しているからこそ出てくるストレートな言葉に,共感できる部分がたくさんありました。2012/12/17
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