内容説明
2002年へ残された時間はわずかである。’98年フランスW杯・初出場、3戦全敗から日本代表は敢然と立ち上がった。あの6月を知る中山、中田、名波らが今も国内外で「何が必要だったのか」という自らの問いに挑み続ける。当時沈黙を守った監督、選手、スタッフ39人が唯一残した貴重な肉声に、2002年への答えがある。
目次
第1章 ニヨンでの序走(スイス・ニヨンでの合宿始まる;対メキシコ戦ローザンヌ・オリンピコスタジアム ほか)
第2章 エクスレバンでの戦い(ニヨンからエクスレバンへ移動;最後の練習試合 ほか)
第3章 ワールドカップ本戦(対アルゼンチン戦(トゥールーズ)
トゥールーズからエクスレバンへ戻る ほか)
第4章 戦い済んで(エクスレバンで記者会見。午後パリへ移動;日本へ戻る。成田空港そばのホテルで解散 ほか)
著者等紹介
増島みどり[マスジマミドリ]
1961年、神奈川県鎌倉市生まれ。学習院大学政治学科卒。日刊スポーツ記者時代には、夏季、冬季の五輪種目、プロ野球、サッカー等を担当。97年からフリーのスポーツ・ライターとして活動開始。『6月の軌跡』でミズノ・スポーツライター賞を受賞
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感想・レビュー
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しいたけ
118
失敗した。順番など関係ないと思っていた。こちらを先に読んで入れば『日本代表を、生きる』をもっともっと熱い感動で読めたことは疑いようがない。フランス大会を経験した直後の彼らの生の気持ち。葛藤や不甲斐なさやメディアへの怒り。マスコミによって捻じ曲げられてしまった彼らの戦いの真実。これを抱えて歩き始めた愛しい彼らの先に、あの20年後の本がある。読んで初めて知ることがたくさんある。知りもしないで人に心ない言葉を発することがないように、たくさん本を読みたいと思った。必死の人の必死の人生を、素直に賞賛できるように。2018/07/15
Gamemaker_K
6
確かにカズには聞けないよなあ、というちょっと残念な読後感はあるにせよ、なかなかおもしろかった。特にスタッフの話が、当時の日本代表が抱えていた目に見えない問題点をさらっとあぶりだしてくれるので興味深かった。ただ、それを描ききった筆者の力量がすごいんだなということか。一つの集団が必ずしも一枚岩になってフル日程消化できるもんじゃないのかーということを改めて思い知らされた次第。KANの東京ライフの歌詞を思い出した(いくら好きでも信じあっていても・・・のところ)。2014/09/21
すぴん
1
メモした言葉…岡田監督『監督の1番の仕事は何か、それは判断ではなく決断することです。コーチ集めて多数決で、ハイそうしましょう、といかないわけです』2012/08/30
もぐたん
1
「外れるのはカズ、三浦カズ」岡田監督の言葉が今でも鮮明に耳に残っている。あの当時自分はJリーグにも海外サッカーにも興味がない、日本代表がW杯に初出場することに浮かれる1日本国民でしかなかった。今毎週のように自分の贔屓のサッカーチームの試合結果に一喜一憂するとは思いもせず。勝てなかった。しかし彼らがいたから今の日本サッカーがあり、今自分が日々サッカーを楽しめるのだと思う。素敵な本、そして本の中で素晴らしき人々に出会えた。またサッカーに対する愛情が膨らんだ。2016/03/20
pucayu
0
初出場の初戦の相手がアルゼンチンだったとは。なんのかんの言いつつ、みんな一言二言言いたいんじゃないという感じ。インタビューって面白い!他のワールドカップもこういうインタビューをまとめた本って出ているのかしら。2016/01/01
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