内容説明
現代ベースボールの先端に立つ知将トニー・ラルーサ。精緻な投球術を次々に編み出したマウンドの知性オレル・ハーシュハイザー。殿堂入り確実な二大頭脳が語り尽くす“野球の秘密”。大リーグの現場を4つのカテゴリーに分け、歴史家の目と科学者の目の両方で徹底検証したベースボール・ライティングの金字塔、待望の文庫化。
目次
序論 青い閃光
1 監督術 トニー・ラルーサの「危機管理」
2 投球術 オレル・ハーシュハイザーの「現実感覚」
著者等紹介
ウィル,ジョージ・F.[ウィル,ジョージF.][Will,George F.]
1941年生れ。オクスフォード大学、プリンストン大学などで学んだ政治コラムニスト。77年にピューリツァー賞を受賞。ワシントンD.C.在住
芝山幹郎[シバヤマミキオ]
昭和23(1948)年金沢市生れ。東京大学仏文科卒業
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感想・レビュー
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fs_htnk
1
20年くらいぶりに読んでみる。チーム密着型ノンフィクションはこの後いろいろ出版されるわけだけども、割とそのハシリに属すると思うとなかなかのものだなと。題材は1980年代後半。そこから30年間の変化といえば、戦略戦術の可視化(セイバーメトリクスなど)くらいで、戦い方・考え方自体は95%変わってないように見える。これから後半の打撃・守備編は読むとして、またもや野球の普遍性を思い知らされるの巻。2020/09/02
TMHR ODR
1
野球翻訳本の名著とされる本の上巻。1989年オフシーズンに書かれたと思われる内容ながら、古臭さは意外なほど感じない。著者が野球に相当うるさい人で、「○回○死走者○塁で...」なんて表現がたくさんあるので野球好きでなければ読むのはしんどいでしょうね。監督篇も投手篇も面白いんだけど、特に前者は当時監督として絶頂期のトニー・ラルーサの野球感を中心にしていて、いかに1点を取るかとか、打順をどう組むかとか、野球の奥深さを感じられて好きです。2015/01/28
キムトモ
0
試合中の選手の感情や不文律になっているエピソードが野球好きには堪らなく、これからの野球観戦が充実するだろう…ただ登場選手が二昔前の人ばかりで臨場感に欠ける…2012/09/18
shunichi
0
面白いが細かい、でも細かいから面白い? 1人の選手を深掘りしすぎの感あり、もう数人取り上げてくれた方がより興味が湧きやすい。2019/08/02
たつや
0
野球マニアには読みごたえある一冊。改めて野球とは確率のスポーツで、どう確率の高い戦術を取って実行していくかに現場の指揮官が苦心しているのかがよく分かる。投球術編では往年の名投手ハーシュハイザーが登場。打者の裏を書くための理論を中心に語っている。2019/07/10