出版社内容情報
「積年の怨みをはらすべき」と集まりだした化けものたちが起こす怪事件。誰が江戸の危機を救うのか? 荒俣ワールドが炸裂する!
内容説明
開国に揺れる嘉永6年。妖怪どもは総大将アテルイを呼び起こす木槌を手に入れ、時空の歪みから魔物たちを引き出そうとしていた。このままでは江戸が滅ぶ。また、江戸、芸州、水戸を結ぶ恐るべき「首」の謎とは?奉行・遠山は新たな仲間たちと共にこの危機に立ち向かうが。広大なスケールで描く怨念の戦いの行方やいかに。
著者等紹介
荒俣宏[アラマタヒロシ]
1947年生まれ。東京都出身。慶応義塾大学卒業後、水産会社に入社。その傍ら英米の幻想文学などを翻訳しつつ、評論活動も展開。独立後は翻訳、小説、博物学、神秘学などジャンルを越えた執筆活動を積極的に続け、数百に及ぶ著書を執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
127
藤田東湖が、加藤の前に立ちはだかり、江戸をつぶそうという目論見を安政の大地震程度に収めてしまいます。前巻と同様に様々な実在人物が出てきてやり取りが楽しめます。ただやはり2冊程度ではかなり物足りない感じがします。これで帝都物語に続いていくのでしょうね。2016/12/27
miroku
14
何が何でも加藤! ・・・それはともかく、歴史に霊的部分っていうのは確かに存在するわけだし、まあ、ここまでは・・・とは思うけれど、史実を踏まえてここまでやるっていうのはさすが荒俣師。2012/08/03
CCC
11
荒俣作品初読。歴史要素が思ったより濃かった。鳥居耀蔵、平賀源内あたりの実在人物は、自分が持つイメージと離れていて意外な使われ方に感じた。後半になるにつれてどんどん派手な戦いになっていったけれど、まだ陰謀論めいた話をしている段階だった前巻の方が話的には好みでした。それはさておき、水木しげるのイラスト。正直あっていないのでは……。2018/09/20
Jirgambi
3
嘉永・安政の帝都物語。藤田東湖が強い。2013/04/24
yumiha
3
物足りないと思いながら、下巻も読んだぢまった。それにしても、水木しげるのイラストって、鼻から息を吹き出しているのが、やけに多い。2012/08/12