文春文庫
戦国繚乱

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  • サイズ 文庫判/ページ数 319p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167629045
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

策謀蠢く戦国の世に、それでも自らの矜持を貫いた男たちを描く傑作小説集!黒田官兵衛の陰謀に散った九州の名門、城井一族の最期、キリシタン大名として知られる大友宗麟、知られざる父親との確執。生涯不犯を通して子を生さなかった上杉謙信の壮絶な跡目争い。もはや信じられるのは、おのれ一人なのか…。

著者等紹介

高橋直樹[タカハシナオキ]
1960年、東京都生まれ。92年「尼子悲話」(『闇の松明』に収録)でオール読物新人賞を受賞。97年に『鎌倉擾乱』で中山義秀文学賞を受賞するなど、本格的な歴史作家として活躍している
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感想・レビュー

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BIN

6
大友の二階崩れの変を目当てに読みましたが、それ以外には豊前の城井一族と上杉の御館の乱の3編が収録されている。上杉景勝がこんなに感情豊か(マイナス方向だが)なのも珍しいなあと思いつつ、タイトル通り謙信の影に怯えつつ、利用することで豹変する姿は良かった。二階崩れは父である義鑑は想像以上にひどかった。城井一族は一所懸命に働いたのに黒田官兵衛の謀略で栄転という名で追い出される羽目に。悲しいなあ。2016/10/13

北之庄

2
有名なお家騒動の大友二階崩れと御館の乱、豊前の宇都宮氏滅亡の三編から成る作品。寡聞にして初めての高橋直樹作品、地味めなテーマですが、中々読ませます。三家とも其々伝統と格式高い武家であるが故の烈しい内訌は目を覆うばかり。中でも天下平定を進める秀吉に一族国人衆の不和を突かれ、滅亡に至った宇都宮一門はほんに哀れ。NHK大河で市民権を得る以前の作品故、奸智を巡らせる官兵衛の憎々しいこと。加えてゴロツキまがいの者ばかりの黒田家臣は、出身地の播磨の気風の所為と喝破する作者に、兵庫県民として一抹の寂しさを感じた次第。ち2019/05/24

駒場

1
御館の乱を題材にしている「不識庵謙信の影」で、感情爆発する上杉景勝が好きすぎてそこばかり読んじゃう2017/12/02

ゆみゆみ

0
これに収録されてる「不識庵謙信の影」だけ読んだ。御館の乱についての話。景勝が気弱で臆病な性格だったのが、あるときを境に突然恐ろしい人格になってしまった。その理由が、いまひとつわからなかったのが残念。景勝と対照的に兼続が生意気な小僧で最初、景勝を小馬鹿にしていて、これもまた愛嬌だと面白く読んだ。景勝と野猿たちとの交流が微笑ましくもあり、最後は寂しくもあった。2012/07/07

えびえび

0
転封への反攻、跡継ぎ争い、跡目争いと戦国期の策謀をテーマにした3編が収録されています。 どれも面白い内容でお勧めですが、私が一押しなのは上杉景勝が主人公の「不識庵謙信の影」です。 のちに五大老になる景勝の豹変振りが鋭く描かれており読み応えがあります。 2011/10/20

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