文春文庫<br> 鎌倉擾乱

文春文庫
鎌倉擾乱

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  • サイズ 文庫判/ページ数 301p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167629014
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

臆病な本性を隠し、権謀術数の末、内管領にまでのぼりつめた平頼綱の数奇な運命……。「異形の寵児」など三篇。第五回中山義秀賞受賞

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

巨峰

21
初高橋直樹なのだが、水準を軽く超えた歴史短編小説の秀作。源頼家、平頼綱、北条高時と主人公の選び方も興味をそそられてよい。中でも、内管領平頼綱と霜月騒動の話がとてもいい。鎌倉時代の歴史小説をここまで、説得力をもって書ける作家は限られると思う。また、読みたい。2012/08/26

紅花

11
霊鬼頼朝に続く高橋直樹さんの鎌倉時代。平頼綱が恐怖政治を執るに至までの成長ぶりが、凄まじい。高時が壊れていく道のりがうなずける。よくここまで人物像を書いたと思うぐらい、人の裏表を巧みに操って書かれていた。親子ですら信じられない鎌倉時代の怖さを存分に味わった。2014/08/19

エドワード

8
大河ドラマ「平清盛」もいよいよ最終回。平清盛、源頼朝が目指した「武士の世」は目前に迫っていた。多くの血を流して誕生した鎌倉幕府のその後を描いたのがこの作品。源頼家、平頼綱、北条高時、三人の権力者の非業の最期を通じて「武士の世」の真の姿を描き出す。権力とは武力。鎌倉は血で血を争う阿修羅の都と化す。親と子、主と臣が争う。悪者でなくては治まらぬ所。特に<異形の寵児>平頼綱の粛清と監察の嵐はすさまじい。誰がこのような世を望んだのか。冥界の清盛と頼朝に問うてみたい。「そこからの眺めはいかがにございますか」2012/12/18

mAri

7
2代将軍頼家から鎌倉幕府滅亡までが書かれた短編3部作。あまり歴史小説にならない時代を取り上げ、架空の人物もなく史実に基づいて書かれている、なのに難しくない、大好きな歴史作家さんの一人です。あまり良く書かれる事のない頼家、平頼綱、北条高時ですが、こうであったに違いないと思わせる説得力を持って、非常に魅力ある人物になっています。「北条高時の最期」と時代を同じくする「異形武夫」が再読したくなってきました。2014/07/05

アイス

4
平家物語の後、鎌倉時代の本を読みたく、手に取りました。頼朝以降の人物をよく知らなかったので、初めて知ることが多く、面白かったです。読んだ後は寂しさというか、もの悲しさを感じました。2019/10/31

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