内容説明
大番屋元締の拝郷鏡三郎の許には、町方の怪事件から老中の心配事まで相談事が持ち込まれる。鮮かに解決する鏡三郎の評判はあがり、遂には将軍から、ある難問を持ち込まれた―最近、長崎での交易が不振となり、赤字が続くようになっている。どうやら、陰に薩摩藩の存在があるらしい。長崎へ向う鏡三郎を待ち受けるものは…。
著者等紹介
佐藤雅美[サトウマサヨシ]
昭和16(1941)年、兵庫県生まれ。早稲田大学法学部卒業。会社勤務を経て、43年よりフリーに。60年、処女作「大君の通貨」で、第4回新田次郎文学賞受賞。平成6年、「恵比寿屋喜兵衛手控え」で、第110回直木賞を受賞する
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感想・レビュー
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kei302
57
鏡三郎、長崎出張でハニートラップか? ラストの引き際、お見事! と感心していたら、やっぱり、元に戻してもらって一安心。う―mm。鏡三郎が茶屋の亭主になる話にしたほうが、シリーズ的には面白かったのかも…。頭のキレる鏡三郎、引く手あまたなのです。お家騒動に関わってはいけないことがよく分かった。2021/12/18
ひかつば@呑ん読会堪能中
13
読んでいて、あれっ紋蔵は出てこない?と呟いてしまうほど、同じ作者の居眠り紋蔵と良く似ているが、大きく違うのは紋蔵が一介の同心なのにこちらは老中の懐刀、上様の覚えも目出度いところか。なので話のスケールも大きく、この下巻では長崎まで出張ることになった。とはいっても、運の良さは天賦のものか、なんとか事件を解決してしまうところが何とも可笑しい。さて次だな。2013/06/26
タツ フカガワ
9
旗本津田家の困窮を手助けする鏡三郎のもとに、将軍家斉から長崎会所の交易不振の原因を探るよう頼まれる。うまくいけば復職、さらなる出世もできるというこの相談事のゆくたてが面白かった。また、人気シリーズもある近藤重蔵の末路や、11代将軍家斉の親孝行過ぎる話など余談も興味深く読みました。2019/03/08
ジュール
7
引き続き縮尻鏡三郎シリーズ。今回のハイライトは長崎貿易の秘密の解明。でも秘密そのものより、おすみとの関係のほうが面白いというかもったいない。官職に復帰するよりもやはり大番屋の元締めのほうが気楽。おりんさんとも結ばれてめでたし。2020/05/11
射手座の天使あきちゃん
7
しくじり役人鏡三郎が色々な相談を次々と解決 娯楽物として楽しく読めまーす♪
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