文春文庫<br> 始皇帝―中華帝国の開祖

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文春文庫
始皇帝―中華帝国の開祖

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  • サイズ 文庫判/ページ数 357p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167607012
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0123

出版社内容情報

中国に初めて法治を実現しようとした稀有の天才・始皇帝。二千年間、儒家によって歪められてきた中華帝国の創始者の実像に迫る!

内容説明

名君ありき!紀元前二世紀。戦国時代に終止符を打ち、世界で初めて「政治」力学を意識し、一代にして中華帝国を創りあげた男。「徳」を尊ぶ儒家たちによって歪められてきた、冷徹な独裁者といった歴史認識に異をとなえ、始皇帝の人間像に深く迫りながら、現代の世界にも通じる政治学・経営学を根本から解きあかした一冊。

目次

威風凛冽(邯鄲の夢;奇貨、居くべし! ほか)
気魄冲天(米倉の鼠;万金一銖 ほか)
才幹横溢(逆らわば神と雖恕さず;功を石に刻みて貽す)
獅子奮迅(不直の獄吏;分断分謗;焚書・坑儒)
千慮一失(山鬼唯知る一歳事;小器大才事を破る)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

41
宮城谷さんの秦帝国の話の5分冊を読む前に、この安能さんの簡潔なしかも経営学的あるいは政治学的な分析をしている本を先に読んでみようと思いました。確かにエンターテイメントというよりは客観的な記述をまじえて書かれています。確かにこれだけの帝国の王となると毀誉褒貶がかなりあると思われます。すべてに対していいという八方美人はあまり大業績を上げたり大人物にはならないのでしょう。2015/05/24

金吾

25
始皇帝の業績について淡々と書いています。暴君のイメージがあった始皇帝のことをニュートラルに評価した作品のように感じました。個人的には秦の中国統一の部分をもっと詳しく書いてもらえば更に良かったです。2024/06/14

こだまの本棚

15
個人的に好きな歴史小説家さん。別作家さんの孟嘗君を読んでいたら、まずは始皇帝を知るべきかなと思い割り込み読書。読みやすく、始皇帝の一通りを学べる。物語というより、淡々と述べられた伝記のようなお話。前半は始皇帝出生までをじっくりと、後半はほぼ大人始皇帝のお話。中華統一もあっさりと描かれる。面白かったのは韓非子のくだり。史実に基づいた情報も加筆され、小説だと知り得ない部分も知ることができる。暴君と言われる始皇帝だが、この本だと違う印象を受けるなあ。これを読むと、安能務さんの項羽と劉邦も続けて読みたくなる。2025/02/09

Ryuji

4
★★★☆☆始皇帝のこれまでの通説であるとかイメージを排除して、正当に評価しようする姿勢が伺える本です。漢朝の影響もあるのかもしれないが、確かに秦朝と始皇帝に関してはその功績と比較すると評価は低いかもかもしれない。この本の話とは若干ずれるが、中国の基本的な国体はこの2000年あまり全く変わっていないと思う(これは以前からずっと思っていたが)。現代の中国は共産党が歴代王朝と同じで毛沢東が開祖、現在の皇帝が習近平と言ってもいい。この国体の始まりが始皇帝が作った秦朝であることは紛れもない事実だと思う。2015/12/21

BIN

4
儒家のことをこれでもかっていうぐらいに嫌っているんじゃないかと思われる安能さんによる始皇帝。私も儒家が大嫌いなので完全同意です。范雎から引き継いだだけという印象である宰相蔡沢さんが大活躍し、その薫陶を受けた始皇帝が理想に燃え、まさにすべてを掛けて天下一統を成し遂げた偉大さ。通常の印象は儒家が描いたねじ曲げられた始皇帝像が本書を読むことでガラッと変わる。法治国家に対して官僚どもがほとんど理解してなかったのが痛いところですね。始皇帝ものでは一番良い作品です。2015/07/03

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