文春文庫
対論集 発火点

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 278p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167602154
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

衝撃の書を世に問い続ける作家が、識者12人との刺激的な論考から導き出した、現代を生き抜くための思考法とは。女性必読の対論集。

内容説明

セックスしてもカッコ悪くならない女。誰とも深い関係を作らない女。ひたすら衝動に身をまかせる女。生き延びるためなら何でもする女―。桐野夏生の小説作品に描かれた様々な女性像から現代の男女のあり方を考察した、異色の対論集。林真理子、小池真理子、松浦理英子、坂東眞砂子、柳美里、西川美和ほか、12人の論者が登場。

目次

剥き出しの生、生々しい性(松浦理英子)
悪意を小説で昇華させたい(皆川博子)
女は怪物?それとも鬼?(林真理子)
想像は現実である(斎藤環)
いまそこにある危機・ニッポンの男と女(重松清)
極私的オトコ論(小池真理子)
残酷な想像力の果て(柳美里)
快楽主義者の伝記(星野智幸)
「見えない貧困」がこの国を蝕む(佐藤優)
座して死を待たず(坂東眞砂子)
象徴天皇制の「オモテ」と「オク」(原武史)
フィクションに潜む真実(西川美和)

著者等紹介

桐野夏生[キリノナツオ]
1951年、金沢生まれ。成蹊大学法学部卒業。93年「顔に降りかかる雨」で江戸川乱歩賞受賞。99年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、04年『残虐記』で柴田錬三郎賞、05年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞、08年『東京島』で谷崎潤一郎賞、09年『女神記』で紫式部文学賞、『ナニカアル』では10年、11年に島清恋愛文学賞と読売文学賞の二賞を受賞。1998年に日本推理作家協会賞を受賞した『OUT』で、2004年エドガー賞(Mystery Writers of America主催)の候補となった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紫羊

15
この対論集では、桐野夏生さんの作品を起点に話が展開することが多く、「メタボラ」を途中まで読んだだけの私には今ひとつ響かなかった。特に同性作家との対談は、相手に気を遣っているのか、悪意をもって煽っているのか、よくわからないままだった。なぜ「発火点」というタイトルなのかも謎のまま。2022/10/20

rakim

11
「対論集」であって決して「対談集」ではないのが桐野さんらしくて面白かった。作家さんの立ち位置が興を惹きます。決して相手に迎合しないけれど、討論ではなく対論。お相手の多彩さとカラーの違いが楽しめます。文庫の帯文はちょっと方向が違うものにとらえられそうにも思いましたが。2013/02/06

りり

7
桐野夏生対談集ではなく対論集とのこと。佐藤優さん目当てで、そこそこ面白かった。それとは全く別に林真理子との対談(対論?)が水と油というか、あぁ私にもっとこの2人の空気感を書く表現力があればと思った組み合わせだった。合わない女と女がその場を盛り上げるための会話をしている(考え過ぎだろうか?)独特の雰囲気を感じた。松浦理英子や小池真理子とはそんなこともないようで、林真理子とお互いを褒めてるのか貶してるのか分かりづらいまま終わる感じが何とも言えなかった。2015/04/12

cithara

5
好きな作家が何人か対談相手だったので読んでみた。対論集など読んだことはなかったが、結構楽しめた。でも桐野夏生氏の著作の宣伝臭がプンプンしていたのは考え過ぎだろうか? 氏の作品は嫌いじゃないので、私は苦にならなかったけど。今となっては坂東眞砂子(故人)との対談が気になってしまう。彼女はすでに高知に帰っていたんだな。故郷で終焉を迎えたことは彼女にとっては良かったのかな? 公務員の娘であったことは初めて知った。彼女のようなエキセントリック(?)な人は、旧弊な(想像)地域ではいかに生きづらかっただろうと思われる。2014/08/25

nbhd

5
桐野夏生作品ではOUTが圧巻。でも、こういう対談ものは、ちょっと感想の書きようがないなぁ。ただ、佐藤優と桐野夏生が相対する光景を想像したら鳥肌が立った。2013/08/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/5591745
  • ご注意事項