文春文庫
憎まれ役

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  • サイズ 文庫判/ページ数 243p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167600044
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

こわい2人は共通点だらけ。血液型B。酒も煙草もやらない、甘党で仕事一筋。そして、どん底から這い上がった、弱者に優しい苦労人。

内容説明

京都生まれ、血液型B型、お酒をたしなまず、甘いものが好き。カッとなりやすく、大学卒ではない。そして何より「仕事好き」。小泉純一郎と長嶋茂雄、圧倒的な人気を誇るスターの敵役を引き受けた二人は、異なる世界で、この世の不条理を糾弾し続けた。這い上がった男、野中広務と野村克也が、格差社会の問題点を喝破する。

目次

序論 憎まれ役世に憚る(野中広務)
第1章 グローバリズムに屈した野球と政治―危機論
第2章 小泉と長嶋 人気支配の落とし穴―リーダー論
第3章 「這い上がり」だから言う、格差社会批判―機会均等論
第4章 負けない野球、負けない政治―戦略論
第5章 V9巨人軍こそ、日本と自民党の理想だった―組織論
第6章 地位に恋々とせず、すべてを擲つ―人材論
終章 念ずれば花開く―人生論(野村克也)

著者等紹介

野村克也[ノムラカツヤ]
1935年、京都府竹野郡網野町生まれ。54年、南海ホークスに入団。70年には選手兼任監督、以降もロッテ、西武で現役生活を続け、実働26年。試合数3017は日本プロ野球歴代1位の記録であり、本塁打、打点は歴代2位、三冠王1回、MVP5回。監督としては、南海、ヤクルト、阪神など弱小チームを率いてリーグ優勝5回、日本シリーズ制覇3回。2006年から楽天ゴールデンイーグルス監督

野中広務[ノナカヒロム]
1925年、京都府船井郡園部町生まれ。51年、園部町議に初当選。以後、園部町長、京都府議、京都府副知事を歴任。府議時代は、野党として蜷川革新府政に対峙した。83年、衆院議員に初当選。94年、自治大臣・国家公安委員長、その後、内閣官房長官、自民党幹事長に就任。2003年、「小泉改革」に反旗を翻し、「退路を断って闘う」ために引退を表明した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

再び読書

23
ノムさんは他の著書の焼き直し感が強い。野中氏はこの本よ通り、半小泉の悪役のイメージか強い。しかしながら、この本を読むと原理原則を貫く、潔い政治家だったことが理解出来た。小泉政治の間違いをはっきり指摘して納得出来る。それに追従して公然と長嶋批判を書くノムさんも少し他の著作とは違う。嫌いじゃないと言いながら、やっぱり大嫌いなんだなと再認識しました。野中氏の信念を貫き、戦う姿勢には尊敬出来る。2020/01/30

yori

8
★★★★★ この本、とても良かったです。野村監督も野中氏も向日葵でなく月見草タイプ。でも本当に価値が有ることを見抜き、信じ、時には憎まれ役を引き受け大局をみた。長嶋監督とか、小泉純一郎氏など人々を強く惹きつけるタイプの人間は魅力的だけど、大衆を一気に巻き込んで、間違った判断をさせることも。。眩しいほどに輝いてる人が居る時は、注意する必要がある。この人が言ってることは、マスコミが報道していることは、本当か?大局に見ても間違っていないか?と。そういう視点の大切さを改めて認識。2013/04/29

mari

3
野中さんが好きなので、読んでみました^^ 嫌われもの?であるかもしれないけれど自分の心の良心には正直。自我のためか他人のためかは時がたてばわかる。2012/01/22

hayatama

3
ノムさんも野中弘務も気になるヒトなのだが、かなり読めた。完全な対談形式ではないが、いずれも言いたいことは言ってると思う。2009/11/12

TiawPai

2
巻頭にあった、巨人と自民党 vs 阪神と社会党。一つの時代を象徴する言葉ですが、この本が書かれたのは第一次安倍政権時代。民主党政権を経験して第二次安倍政権も6年目になった今、野中氏が述べているような派閥政治の吟醸は完全に過去のものになったのかと思う。同様に、日本国民のスポーツ嗜好も分散してプロ野球そのものが昔の面影なく、巨人の没落、北海道、仙台、福岡、広島と地方があつくなり、10年前とは様相が変わったと思った。2018/01/23

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