出版社内容情報
40歳で虫垂がんになり、再発の可能性と隣り合わせに生きてきた著者が、治癒の目安である「がんから5年」を迎えた頃の想いを綴る。
内容説明
40歳で突然、虫垂がんと告知され、手術・入院から約5年。治癒の目安とされるその日を前に、心は揺れる。食事療法や漢方医院通いは今まで通り続けながら、仲間と“希望”や“これから”を語りあう日々の中、“がんから5年”で見えてきたものは。2010年7月に亡くなった故・竹中文良先生との対談「がんと心の処方箋」も収録。
目次
一本の電話から
ラッキーカラー
おしゃべりの効用
似顔絵びより
温泉旅行で
リレー・フォー・ライフ
前のめりな気持ち
医療者からの手紙
渡せなかったもの
「だいじょうぶ」〔ほか〕
著者等紹介
岸本葉子[キシモトヨウコ]
1961年、神奈川県生まれ。東京大学教養学部卒業。保険会社勤務の後、北京外国語学院留学生として中国に滞在し、アジア各地を旅する。帰国後、日常や旅を綴ったエッセイを発表。2001年、虫垂がんの手術を体験、その経験を『がんから始まる』にまとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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katoyann
21
虫垂がんを患った著者が術後5年の日々をつづったエッセイ。40にして癌になり、死を想像しながらも、健康を維持すべく工夫を凝らす様子や癌をきっかけにできた交流関係が書かれている。添加物の入った食品を避けるため、外出時は弁当を作り、外食を避けるというマメさは凄い。何というか聡明であるためか、癌にかかっても闘病のための準備が抜かりない。また性格も切り替えが早いようで、余分に気にやむこともない。今もお元気なようだが、長生きしそう。妙に肩の力が入ってないように読めるのは、文章のマジックか。面白かった。2021/09/19
雨巫女。
11
《私‐図書館》癌になった人にしかわからないことがよくわかった。2012/04/01
hinako
6
会社で宴会があったのでいつも読んでいるような本はお休み。(どこでどう目に触れるか分からないので万全を期している)重いテーマなのに読みやすい。どうやって生きていくか。人生も折り返しを過ぎた今、真摯に考えないといけないのかも。2015/06/25
みーすけ
5
シリーズで追いかけて読んでます。この方の予後の食事生活の姿勢には頭が下がります。2013/06/30
hinako
4
「四十でがんになってから」を読んで、続けて再読。こちらもまた考えさせられました。今の自分と同じ年。こんな風に落ち付いて考えられるかなあ。2014/04/29