内容説明
「四字熟語に関する辞典」が大手出版社から度々上梓されるのを見ると、需要は確かにあるようだ。しかし、その内容に踏み込んでみると、首を傾げるようなものばかりで…日本人の漢字コンプレックスを鋭く衝いた表題作を初め、音訓の問題、歌、地名、文人たちの逸話など、今回もまた、言葉をめぐる面白エッセイが満載。
目次
ちょっとヘンだぞ四字熟語
耳の楽しみ探索の旅
県より大きな市ができた
満点パパ鴎外
桑の葉がちがうんや
歌哀し佐久の草笛
強い軍隊ことはじめ
著者等紹介
高島俊男[タカシマトシオ]
1937年生れ、兵庫県相生出身。東京大学大学院修了。中国文学専攻。主な著書に『水滸伝と日本人』(第5回大衆文学研究賞)、『本が好き、悪口言うのはもっと好き』(第11回講談社エッセイ賞)、『漱石の夏やすみ』(第52回読売文学賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
89
何度読んでも楽しめます。表題の四字熟語については週刊誌連載の何回かのものがあり楽しめます。やはり漢字をご専門としておられる方から見るとかなり毒舌的な部分があります。「戦後十年流行歌ベストテン」などというものもあり、最近NHKFMでラジオ100年ということでの特集歌番組があり比較したりしています。10作を何度目かの再読ですが、また何年か経ったら読み直そうという気になっています。2025/03/10
KAZOO
18
文庫本でのシリーズ最後の本です。よく週刊誌にこれだけ長い間辛口のエッセイを続けられたものだと思います。やはり編集長が見識ある人々が多かったのかもしれません。ご本人の書いておられますが、「あとからひとこと・・・」というのが掲載されているのがいいと感じます。読者の意見や誤りを正したりしておられるので、自分の独りよがりではないということを明らかにしてくれるのでしょう。2014/07/16
モリータ
9
少し前、文庫本を持たずに家を出てしまって西北のジュンクで読みたい本を一冊なんとか捻り出して買ったのだった(その時はこれ以外ホントに気に入る本がなかった)。「補助動詞が多すぎる」のアスペクトの話は、ややナイーブ。こういう線で発表する年配の人もいるのでなんとも言えませんが。2015/07/20
しえろ
1
言われてみれば四字熟語というのは定義のはっきりしない概念だなぁ。そして中国における成語は高級なものでなく、むしろ通俗的な読み物で多用される、というのも面白い2015/01/17
hibimoriSitaro
1
再読。この10巻で打ち切りという記述が本文にあり,今のところそのようになってしまっている。単行本は別巻が5冊でているんだが。2012/10/09