文春文庫<br> 子供より古書が大事と思いたい

文春文庫
子供より古書が大事と思いたい

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 259p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167590024
  • NDC分類 024.8
  • Cコード C0195

出版社内容情報

十九世紀フランス挿絵本に魅せられた著者が、奥深い古書の世界を洒脱な文章で綴りパリの街角を彷彿させる。講談社エッセイ賞受賞

内容説明

仏文学者の著者が、ある時『パリの悪魔』という本に魅せられ、以来19世紀フランスの古書蒐集にいかにのめりこんだか―。古書や挿絵芸術の解説からランクづけ、店の攻略法、オークション、購入のための借金の仕方まで、貴重な古書にまつわる様々な情報と、すべての蒐集家のための教訓が洒脱につづられる。

目次

はじめに 古書蒐集癖、あるいはパリの悪魔
モロッコ革の匂い(稀覯本は見つけやすい;唾捨書店;匂いでわかる;掘出し物 ほか)
間奏曲(荒木一郎の教訓;この限りなき悪循環;古書の値段;雨隆ればいつも土砂隆り ほか)
アンコール アール・デコの挿絵本、あるいは絶滅した恐龍

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tomi

37
約20年前の講談社エッセイ賞受賞作。いやはや凄い!19世紀フランスの古書蒐集にのめりこんだ著者。古書を買うためにはサラ金に多額の借金し家まで抵当に入れる。仏に滞在中、車で家族旅行中に古書を買い込んだために人間が乗れなくなり、仕方なく古書を積んだ座席の上に子供を座らせたとかタイトルに偽りなし。仏の本の歴史や装幀の違いから古書店のランク付けまで様々な蘊蓄も面白い。2017/03/08

ふろんた2.0

18
『馬車が買いたい』の鹿島さんの本ということで手に取った。フランス滞在中は家族を連れて観光のはずが古書店巡り、借金してまで、オークションで競り落としてまでもの古書蒐集。タイトルはネタかと思ったが、その通りの内容だった。さすがにここまでやるのはすごいぞ。2014/01/12

たくのみ

15
古書に魅入られ「ビブリオマーヌ」として行きたいと思った鹿島先生の古書めぐりのエッセイ。装丁本と仮綴本で全く違うパリの古書の世界。古本店(リヴェリ・ドカジオン)と古書店(リヴェリ・アンシェンヌ)。革装本のブキミな匂いと、古書店のランク分け。月4千フラン(約8万)で、古書店主になり損ねた話。発展と進化の末絶滅した、恐竜のような魅力的なアールデコの挿絵本。カラーならもっといいのに。2016/07/05

とめきち

8
フランス文学の古書蒐集家のエッセイ。正直、出てくるタイトルは知らないものばかりだが古書蒐集の情熱はひしひしと感じる!家族との仏旅行でも名城見学よりも早く古書店のある街に着きたい。閉まっちゃうから!って所はすごく共感!あと、いくら自分が欲しい古本でも、それに図書館の公印が押されたらその本の人生に終止符が打たれるってのも納得!以前、清張のお膝元、浜田山の図書館に行った時、清張関連本が充実して圧倒された。しかし、ここで難なく手にとったら何かを失ってしまうと感じ、何も読まずにその場を去った。その時の感情に似ている2025/06/27

チェアー

8
ああ、ここにも古本で人生を狂わせた人が…。カネのことは考えず(考えるのだけど後回しで)欲しい本が見つかれば、なんとか手に入れたいと考える。手に入れれば目的の9割は達したので読まなくてもいい…。こういう人間を書痴というのだなあ。わたしはそうならないだろう…ならないよう…ならな…なら 2020/05/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/467971
  • ご注意事項

最近チェックした商品