文春文庫<br> 壊音 KAI‐ON

文春文庫
壊音 KAI‐ON

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 164p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167589011
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

薬物中毒の高校生のめくるめく幻想。虚実の転覆。旋回する生理と観念。新・新人類の感性最先端を描く話題作。中編「月齢」を併録

内容説明

みんな、壊れちゃったんだよ。なんにもないんだよ…。世界の汚れを一身に負ったタキの眼には、もはや廃墟しか映らない。僕はタキとシンクロして、やがて凄惨な地獄めぐりを始める。刹那ごとの輪廻。進化の復習。めくるめく幻視の果てに見出すものは?17歳・女子高生、史上最年少の文学界新人賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

はじめさん

7
著者初読にしてデビュー作。著者は女性、念のため。/薬中の少年、タキと、彼にあきれつつ、つきそうハジメ。芸術家タイプのタキはハジメの走る姿をカンヴァスに描きたい。だが薬によるバッドトリップを見る度に暴れまくる。あこがれの女性の姿すら悪夢にあらわれ、ついにはハジメもその世界へ。ナイトメアー。/ ガラスをぶん投げて割れる音や金切り声が聞こえてきそうな小説。感応的というかなんというか。坂本龍一が巻頭に寄稿していたり、台詞を排した音声のみでの映画化もされていたりと「音」がモチーフ。同時収録の「月齢」も、月の満ち欠け2015/08/29

アーチャー

6
若さがあるから書ける、破壊的そしてシュールな展開の物語。ただ、私はその若さがいろんな意味で仇になった気がして、結果感情移入も感想も心に残ることはありませんでした。スミマセン・・・。2012/01/05

なる

1
ほとばしる若さはたぶん作者の暴走している想いで、すれすれのバランスで落とし込めた『壊音』に比べると併録の『月齢』は持て余している感。個人的には微妙だったけれど、ここから技術を身につけるのであればいいのかも。

かぴー

1
積読本だったが、整理の為に読んでみた。 最年少文學会新人賞受賞、前情報でハードルが上がる。 読んでみて、気持ちが強すぎて、受け止めきれない。と思った。 作者の精神状態が心配になってしまって、ストーリーどころじゃない。ストーリーなんてあって無いようなもんで、心の中にあるモヤモヤを吐き出してるだけなのでは。金原ひとみさんっぽいかな。若い分もっと繊細かつ乱暴。無性的。抽象的。この人がこの後どんな作品を書くのか気になるので、他の作品も読んでみたい。(25年も前の作品で私より年上のようだけど)2018/09/10

meuri*

1
雑誌に特集されてて気になって図書館で借り、割と好きな文体だったけど何故か読んでると目が回って気持ち悪くなり日にちを変えてもそれが変わらず、読むのを断念。今の所唯一そんな理由で読めなくなった本。十代後半の年齢だったからか?今だ謎。

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/569632
  • ご注意事項

最近チェックした商品