文春文庫<br> ヴェネツィアの宿

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文春文庫
ヴェネツィアの宿

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  • サイズ 文庫判/ページ数 295p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167577025
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

イタリア人の夫、日本にいる父と母、フランスで知り合ったドイツ人の友達、様々な出会いと人間の生き様を描く珠玉のエッセイ12篇

内容説明

ヴェネツィアのフェニーチェ劇場からオペラアリアが聴こえた夜に亡き父を思い出す表題作、フランスに留学した時に同室だったドイツ人の友人と30年ぶりに再会する「カティアが歩いた道」。人生の途上に現われて、また消えていった人々と織りなした様々なエピソードを美しい名文で綴る、どこか懐かしい物語12篇。

目次

ヴェネツィアの宿
夏のおわり
寄宿学校
カラが咲く庭
夜半のうた声
大聖堂まで
レーニ街の家
白い方丈
カティアが歩いた道
旅のむこう
アスフォデロの野をわたって
オリエント・エクスプレス

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はたっぴ

100
須賀さんが自ら「書けて良かった」と言う四作品の一つ。ここでは家族と夫、留学先での交友が描かれており、ずっしりと重く胸に響くものだった。ヴェネツィアの宿で、窓の外から聞こえてくる夜の歌劇に紛れて、亡き父を複雑な心境で思い出す表題作から、父の死に際を描く最終章まで、ルーツを辿るように数々のエピソードが盛り込まれる。迷路のような寄宿舎生活、欧州人との思考の相違に戸惑う留学生活についても美文で語られ、著者の生き様が言葉に宿り作品の隅々にまで浸透している。どれほど時間が経っても瑞々しく感じられる稀有な一冊だと思う。2016/09/18

のぶ

74
名エッセイだと思った。文庫の初版が1998年、その後、版を重ねて現在も読み継がれているのがその証だと思う。本人がイタリア文学者で翻訳家だったこともあり、軽くはないが、非常にしっかりした文章で、国の内外で自身の経験した体験や、家族との交流が綴られている。表題作はタイトルの通りヴェネチアでの思い出を語ったものだが、そのほか様々な場所での12の話が集められている。芯の通った充実した内容の一冊だった。2017/02/23

kaoru

71
須賀さんの半生が語られた随筆集。戦時下に青春を過ごしキリスト教を生きる糧とした須賀さんの歩み。若い時代の父母の不仲、フランスでの寄宿生活やイタリアでの日々。寄宿舎でイタリア語を教えてくれたドイツ人カティアや夫の死後支えてくれたカロラとは年月をはさんで再会する。両親や親戚の出自と思い出が詳細に語られるかと思えば、イタリアでの夫ペッピーノとの幸せな結婚生活が過ぎ去った儚い夢のように綴られる。関西の豊かな家庭に育ちながら日本を離れ、ヨーロッパ的教養を身につけた稀に見る女性が辿った人生の喜びや哀しさが読むこちら→2021/02/24

Gotoran

70
家族のこと、フランス・イタリア生活での出来事、出会った人々との思い出(エピソード)を静謐かつ美しい文章で綴った珠玉の12編のエッセイ。一生懸命、自分の生き方・在り方を模索しつつ真摯に生きてきた須賀氏の強い意志力と向上心が伝わってきた。「ヴェネツィアの宿」の屋根裏部屋から想いを馳せた父と母、そして父の愛人。幼年期の思い出。寄宿学校時代。疎開時の伯母の屋敷でのこと。・・圧巻は、最後の3編「旅のむこう」(母のこと)、「アスフォデロの野をわたって」(夫のこと)、「オリエント・エクスプレス」(父のこと)。2014/11/23

aika

62
ヴェネツィアのホテルの小さな窓からひとつずつ放たれる回想を通して、須賀敦子その人が感じて考えて迷って生きた姿に魅了された再読となりました。女性が女性らしく、自分の生き方をするにはどうしたらいいのか。何のためにイタリアに来たのか。ヨーロッパ留学は勿論、女性が学問をすることが珍しく、戦後の傷痕を人々が抱え込んでいた時代。文学、信仰、そして人生の狭間で、日本でもフランスでもイタリアでも生き方に迷いながら、それでも決して歩を進めることをやめなかった須賀さんの姿と言葉ががそこにあることに、静かな励ましをもらえます。2020/06/23

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