出版社内容情報
西欧ピアニズム輸入に苦闘した先人や世界のピアノ界の巨匠たち。その個性溢れる実像を大宅賞受賞の現役ピアニストが鮮やかに描く
内容説明
西欧ピアニズム輸入に苦闘した幸田延と弟子の久野久。師は失意の晩年を送り、弟子は念願の渡欧中に自殺をとげた。先人ふたりの悲劇を描いた6篇と、ホロヴィッツ、ラフマニノフほかピアノ界の巨匠たちの、全てが極端でどこか可笑しく、しかも感動的な“天才ぶり”を軽妙に綴った8篇。『文芸春秋読者賞』受賞の傑作。
目次
1 ホロヴィッツが死んだ
2 六フィート半のしかめっ面
3 神よ、我を許したまえ
4 女流探検家として始まる
5 タイム・トラベラーの運命
6 音楽が人にとり憑く
7 久野久を囲んだ「日本事情」
8 最初の純国産ピアニスト
9 ピアニッシモの残酷
10 鍵盤のパトリオット
11 カンガルーと育った天才少女
12 銀幕スターになったピアニスト
13 キャンセル魔にも理由がある
14 蛮族たちの夢
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- 和書
- あの青春が平和だったら