出版社内容情報
'87~'88年に起きた44の様々な事件から「繁栄の時代」の背後にひそむ日本社会のねじれや歪みを鮮やかに焙りだした傑作ルポルタージュ
内容説明
元首相の死、芸能人のスキャンダルから殺人・詐欺・窃盗、地方紙が豆記事で報じた珍騒動まで、’87~’88年に日本各地で起きた44の事件から、「繁栄の時代」の裏に潜む様様な捩れや歪み、人びとの暮しの中の哀歓を、卓抜な取材力と見事な切り口で鮮やかに焙り出す。ニュージャーナリズムの旗手の傑作ルポルタージュ。
目次
1章 事件を見にゆく
2章 繁栄を見にゆく
3章 政治を見にゆく
4章 ハイテクを見にゆく
5章 故郷を見にゆく
6章 青春を見にゆく
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
澤水月
3
たけしフライデー殴り込みの原因となった若い愛人女性の法廷証言、尾崎豊覚せい剤事件の時の関係者たちの証言が特に興味を引かれた。豊田商事刺殺事件加害者から始まり、被害者とミック・ジャガーの生ライブを重ねて終わる鮮やかな構成。世間にバブルが実感される直前87〜88年の様々な事件、政治、商業の現場に週刊連載で脚を運ぶタフさ。原発ガードマンと反対住民のやりとりも今読むとどきりとさせられる。2011/10/14
すかいぶるー
1
図書館本。主に昭和の終わり(80年代後半)に起きた様々な事件を追ったノンフィクション。豊田商事会長刺殺事件は同じ著者の「死よりも遠くへ」に詳しい話があり、合わせて読了。沖縄の基地問題、原発問題など過去から現在進行形の問題もあり、興味深かった。2020/06/30