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文春文庫
母の男言葉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 352p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167546090
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

「母は笑いながらわざと男言葉を使って、私を慰めようとした。『いろいろあらあな』…笑顔の裏に、一番泣きたかった母の涙の顔があったのを、私は最近、やっと気付いた」母のこと、父のこと、そしてその後の生き方を決定づけた弟の死―。人気作家の日常と本音が垣間見える「週刊文春」人気エッセイ「二日酔い主義」完結篇。

目次

安堵のある風景
それはゲームでしょう
腹の虫
白球の丘
置いてけぼりのパンダ
かたちが違ってきた
父と息子、母と娘
桐の実
太郎の屋根、次郎の屋根
古い貨物船のように〔ほか〕

著者等紹介

伊集院静[イジュウインシズカ]
昭和25(1950)年、山口県生れ。立教大学文学部日本文学科卒業。平成3年、「乳房」で第12回吉川英治文学新人賞受賞。4年、「受け月」で第107回直木賞受賞。6年、「機関車先生」で第7回柴田錬三郎賞、14年、「ごろごろ」で第36回吉川英治文学賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よし

3
仙台に住んでいた頃のエッセー。日常の生活や思いを素直に書いている。ちょと意外であった。子ども時代や若いときの思い出すことなどに共感してしまう。父とのこと、母のこと、そして弟のこと。高校の恩師との出会いとその後の人生「M先生に逢えたことは、私のすべてであった。」には、嫉妬さえ感じられてしまった。「” 汚れっちまった悲しみに”ーー少年時代は、無垢であることと、対象を見る目が鋭敏すぎることで、濁りが限りなく濁として映っていた気がする」2019/10/11

prism

2
私は厄介事を抱えて歩く気質、厄介が服を着てうるいていふ風だった。そんな時、母は笑いながら、ワザと男言葉を使って私を慰めようとした。 「いろいろあらあな」‥‥若かった私は、それさえも腹が立った。言い返しても母は笑顔を止めなかった。笑顔の裏に、一番泣きたかった母の涙の顔があった。私は最近、やっと気付いた。父のこと、母のこと、そして、その後の生き方を決定づけた弟のこと。2024/08/04

ハチ

2
仕事や毎日の暮らしにしんどくなったら伊集院さんがよい。酒、たばこ、ギャンブルばかりなのに、なんでこんなに格調高く気品があるのだろうか。屈強なあの風貌で野花、人びとの機微、日本の風景を繊細に述べて行く。反則級の格好良さ。2017/09/13

nonpono

1
「自分の勤めている職場の悪口はやめなさい。それは社会人として一番品がないことだ。自分を馬鹿と言っているようなものだな。嫌ならすぐ退めた方がいい。」、週刊文春に長期連載の伊集院静のエッセイ、二日酔い主義のフィナーレ。毎週、木曜日にこのエッセイを読むのが好きだった。初めて出会ったのは、中二。満員列車の中、身体を揺らしながら読んだ。一週間の楽しみだった。憩いだった。わたしもいつか、人を唸らせるような文章が描きたい。わたしの人生への指南書。影響されてます。2023/03/28

たから

1
『週刊文春』人気エッセイ「二日酔い主義」の最終回ですね。やっぱり表題のエッセイが一番良かったかな。

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