出版社内容情報
日本軍は物量に負けたのではない!元日本兵であった山本七平と精神分析学者の岸田秀が、日本軍の不可解な行動に日本人の病理を見る
内容説明
日本軍はアメリカの物量に敗けたのではない。バンザイ突撃もカミカゼもその精神構造において、既にアメリカに敗北していたのだ。自らも下級将校として従軍した体験を持つ歴史学者と、日本は精神分裂だ、と断じる精神分析学者が、日本近代史に現れた病理を診断。その「病い」克服の道を探る、ユニークな文化論。
目次
唯一神と血縁
教えて治に至る
規範なき社会
明治体制の自己矛盾
純粋信仰
組織と共同体
赤ん坊普遍主義
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
向う岸
2
1980年に出版された対談本。30年も前の本なのに、内容が現在でも通じるというのは、どうとらえれば良いのやら。擬制血縁の原理、西欧における「神」の存在、「やる気」だけを強要される組織作り、独裁者が生まれにくい理由、自分は善人だという前提の無謬主義、日本人の幼児性、原則がないというのが原則、「空気」が出たら「水」を差すなど、注目すべきキーワードがてんこ盛り。右傾化が目立つ今、軍部という純粋な正義漢たちに国を任せた結果はどういうことになったか良く考えよう。読めば今後の日本人の行動予測になるかも。2011/08/29
r_ngsw
0
ちょっと一般化が行き過ぎで決めつけ過ぎな感じもするが、面白かった。2012/07/07
まみむめみむ
0
日本人の性質について対談形式で書かれた本。と、精読が足りないので、これ以上、なかなかコメントが残しづらい。2011/06/07
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