出版社内容情報
紅殻格子に犬矢来。恋人はお茶屋の娘……。東京の大学に進学が決まった新吉の心は千々に乱れる。千二百年の古都の新しい物語
内容説明
祇園の商店街で育った新吉は、古い町並みと口うるさい近所のおっさん連中が嫌でたまらない。親に偽って東京の大学を受験、見事合格するが、お祝いごとのドタバタの中、新吉の胸中でなぜか京都への思慕が膨らむのであった…。祇園育ちの著者が、千二百年の古都を舞台に描く甘く切ない70年代グラフィティ。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
rinrinkimkim
2
酒井32。すごく面白かった。新ちゃんのちょっとアオハル拗らせながらも新幹線に乗って東大へ向かうシーンまで、豊かに描き切ってます。祇園町というマクロな世界で繰り広げられる人情物語と青春が噛み合ったり噛み合わなかったり。恋は訓よみ。愛は音よみ。なんてグッとくる一言も!そして準主役のお父ちゃん。いい味だしてますよ。こんなお父ちゃんに育てられた新ちゃん。ヘルメットなんて被らへんで~安心しおし。と祇園言葉になっちゃいます。読者少ないけどおすすめの1冊!2022/06/27
ice
1
NHKのドラマの原作と知って読んだ。京都の祇園商店街の電気屋の息子が京都を出たくて東大に合格してから上京するまでの話。商店街の雰囲気がとても面白い。
丰
0
19960410