内容説明
やつがいた。おれたちを裏切ったあの野郎が―タクシー運転手のエドは、ある日の客を見て驚愕した。仲間を裏切り、地獄行きを逃れた男。そいつは今や犯罪組織の幹部になっていた。おとしまえをつけろ。エドは仲間をかり集め、復讐に出た―なけなしの栄光を目指して死地へ赴く男たちの友情を鮮烈に描くクライム・ノヴェル。
著者等紹介
ライアン,ロブ[ライアン,ロブ][Ryan,Rob]
1951年、イギリス、リヴァプール生まれ。ジャーナリストを経て、1999年、「アンダードッグス」で作家デビュー
鈴木恵[スズキメグミ]
1959(昭和34)年、長野県生れ。早稲田大学文学部卒業。英米文学翻訳家
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感想・レビュー
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hikarunoir
9
確かこの作者、デビュー作「アンダードッグス」は「不思議の国のアリス」を犯罪ジャンルに当てはめたとかで全く乗れず、こっちは「クマのプーさん」を当てはめたとかで、ジャンルを舐めてるのかと思って読んだら、こっちはなかなか行けた。が長く、「おとしまえをつけろ」とは言ってるけどジョゼ・ジョヴァンニ成分は薄い。2005/08/01
タナー
3
仲間を裏切り、いまや犯罪組織のボスになった男に復讐するというのが大まかな筋なんだと思うが....。ハードボイルドな雰囲気はよいのだが、あまりに多くの人物に焦点を当てながら描かれているので、ムダに長い小説になってしまっている感じが否めない。余分な箇所を削って一人称で語られる物語にしていたら、もうちょっとはマシなものになっていたかもしれない。最後もあまりにあっけなく終わり過ぎて、ちょっと欲求不満な感じの作品。2014/07/06
Ryosuke
1
竹2021/01/22
カモメの本棚'10
1
「くまのプーさん」を下敷きにしたハードボイルド小説。 くまのプーさんを読んだことのある人には、ニヤリとさせられる設定に溢れている。(個人的には、バー“ノースポール”とエドの食欲がツボ) “エド・ベア”の言動が、かっこいい。 読後感は決して良くないが、この終わり方が一番相応しいように思う。最後の会話は、原作の会話と重なり、ことさら物悲しい。2012/07/09
月兎
1
視点切り替えと登場人物が結構いたので少し分かり辛い所もあったけど、全体の雰囲気は好みでした。http://tukiyogarasu.blog80.fc2.com/blog-entry-284.html2011/10/07