内容説明
空の英雄チャールズ・リンドバーグの息子が誘拐された。初動捜査の失敗から事態は混迷の度を増してゆく。シカゴから派遣された刑事ヘラーの眼前で事件は悲劇的な結末を迎えるが、のちに彼は私立探偵として絶望的な再捜査に挑むことになる。強烈なサスペンスが全篇に横溢する正統ハードボイルド大作。PWA最優秀長篇賞受賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yoko
13
700頁超の大作、ようやく読み終えました。史実にも絡めながらリンドバーグ、アル・カポネ、エリオット・ネスなどちょっとワクワクするようなアメリカ人達が登場しますが、それ以上に事件にまつわり法執行機関、マスコミ、ギャングに霊能力者など多彩な人物が次々と登場し(覚えきらず…)、事件は混沌から悲劇へ。だから挫折しかけましたよ、実際。辛抱の読書の結果は最後の最後でほっこり報われました。2017/07/18
バチスカーフ
2
リンドバーグ子息誘拐というリアルな事件を再構築したドキュメントノベル。1930年代の前半の、ある種模範的なハードボイルド探偵小説だ。著者マックス・アラン・コリンズは、もっと評価されていいと思う。2010/04/22
竜
1
リンドバーグ子息誘拐事件があったことを知っていた程度で、冤罪説があるのも知らないで読みました。 700頁以上もあるのに展開も複雑で地味、また登場人物も多くて読み終えるまでかなり時間がかかってしまった。ある程度、当時の時代や社会情勢、事件の概要をもって読むとより楽しめると思います。 アル・カポネ、エドガー・ケイシーなど実在の有名人や、フランク・ニッティ、ポール・リッカなどの当時のギャングもたくさん出てきて、リアル感を高めてくれます。リンドバーグも相当癖のある人物だったようだし、真実はどうだったのでしょうね。2023/04/17
うたていわれ
0
いやこれマジで滅茶苦茶面白いんだけどな。事件そのものは実在なので枝葉末節袋小路を全部引っくるめてあるのは当然であり、しかも虚構とテーマとキャラクターとの擦り合わせが異常なデキ。こんなもん題材からしてそうあるもんじゃないんだよ。
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