文春文庫<br> 過去を失くした女

文春文庫
過去を失くした女

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  • サイズ 文庫判/ページ数 469p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784167527068
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

自宅で惨殺された老女から手首が切り取られていたのはなぜか? 手がかりを求めて過去をさかのぼるうち明らかになる人生のドラマ

内容説明

前作「だれも知らない女」で被害者の姉カレンと恋仲になったフランク・クレモンズ警部補、アトランタ警察を辞め、カレンともどもニューヨークへ出て私立探偵となった。今回の依頼は、自宅で何者かに惨殺された老女の身寄りを探すこと。ひとりの人間の空白の部分を執拗な調査で埋めてゆくスリルがたまらない傑作私立探偵小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

54
ひとりの人間の空白の部分を埋めていくという過程の中で、哀しい人間の一生を描いた「人間ドラマ」とでもいうべきなのだろうか。トマス・H・クックの本は本当に独特の世界を創ってくれていた。謎解きとともに一人の隠された人生を探るという面白さの他に、物語りの底に流れる「悔恨」のようなものに強く惹かれる思いがしていた。他の アメリカ作家によくある残酷な 描写もなく、好きな作家だった。 (1992年このミス海外第2位)2010/05/16

sine_wave

10
カレンを追ってニューヨークに来て、私立探偵になったクレモンズの所に、服飾デザイナーのイマリア・コヴァロがやってきた。殺された社員ハンナの死体を引き取る肉親を探してほしいという。クレモンズが殺人事件として調査しているうち、肉親が見つかり目的を達するが、事件としての詳細がわかってくる。調査協力者のファルークの正体に注目。2020/11/24

クランチ

2
作品全体に流れるストイシズムとラストの鮮やかなネタ晴らしを読んだ瞬間、作品全体に散らばっていた断片が一気に繋がって理解できる快感が心地よい。ニューヨークのきらびやかな世界にどうしてもなじめずに、裏通りのバーに居心地の良さを感じる主人公になぜか共感してしまう。不器用な生き方しかできない人なんだな、と思う。2012/05/17

カバおやじ

1
昔読んだときは退屈だったが、この作品のよさが今頃分かった。年かな。ほかのフランクものも読もう。2018/11/09

ブル-ス

1
フランクってば、のこのこNYへついてきてしまった割にはパッションが足りないよね。結局依頼しなければ明るみに出なかったのにやぶへび。 ひとりの人間の人生を辿る不思議さ。隠したくても死んじゃってるんだから抗議できない。暴かれるって残酷。2015/06/27

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