文春文庫<br> 戦士の遺書―太平洋戦争に散った勇者たちの叫び

文春文庫
戦士の遺書―太平洋戦争に散った勇者たちの叫び

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  • サイズ 文庫判/ページ数 299p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167483067
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

出版社内容情報

愛する家族への思い、日本人としての誇り。太平洋戦争に散った二十八人の遺書を各人の人間性、歴史的背景も含めて綴った感動作!

内容説明

太平洋戦争に散った二十八人の軍人たちの遺書をもとに、各々の人物像、死の歴史的背景へと迫る。対米英戦に異を唱えながらも、自らが軍を率いねばならなかった海軍大将・山本五十六の怒り、自刃した陸軍大将・阿南惟幾の覚悟。彼らの遺したことばから、日本人とは、国とは、家族とは何かが浮き彫りにされる。

目次

戦艦大和に殉じた“特攻”艦隊司令長官―海軍中将 伊藤整一
十万人の部下に玉砕を命じた剛毅―陸軍中将 安達二十三
対米英戦に反対した名将の覚悟―海軍大将 山本五十六
玉砕強要の軍司令部命令に抗す―陸軍少将 水上源蔵
サイレント・ネイビーに徹した生涯―海軍大将 井上成美
戦犯裁判を第二の戦場として闘う―陸軍中将 岡田資
押しつけられた偶像「特攻の父」―海軍中将 大西滝治郎
「京子ちゃん、さようなら」―陸軍少尉―上原良司〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

aponchan

27
立て続けに半藤一利氏作品を読み、無意と思う戦争を戦った軍人の中に、素晴らしい人達がいた事を認識した。後世、何事もAll or nothingのように見えてしまうが、事実を記録として残す歴史探偵の筆者の功績は大きいと思う。機会があれば、氏の作品を読みたいと思う。2022/06/23

ひらけん

17
つぶやきで特攻隊で亡くなった上原良司さんの話を書いて、この本をまた読み返したな。戦争の本は沢山読んだけど、戦争は何があっても美化するもんやない。どんな戦いでも人を殺める行為を美しいとかの表現を用いて欲しくはないよ。1番印象的やったのは自分の部下をむざむざ死なせる訳にはいかないと何度も司令部に掛け合うが聞いてもらえずに全滅覚悟で、人間ロケットと呼ばれた桜花に乗り込み「湊川だぜ」の一言を残し戦死した野中五郎少佐。万の一つも成功のない作戦で彼はどんな思いで戦地に赴いたのか。それを考えると胸が痛くなったよ。2016/05/15

北本 亜嵐

16
太平洋戦争に散った28人の軍人が死を覚悟した時、何を遺したのか?共通して言えるのは「私を捨て公に生きた」戦後70年、日本は大きく変わり「公より私」の時代になった。節目の年、改めて彼らの「生き様」を見直してみる必要がある。2015/08/08

高橋 橘苑

15
勝てば官軍なのか、敗者の側のもの達は個人としてどの様に生き、どの様に死んで逝ったのか。あとがきで筆者は、中島敦の「李陵」に触れて、李陵の蘇武の生き方に対する感動を「譬へようもなく清洌な純粋な、国土への、国民への、肉親への湧出る愛情がたたえられているのではないか」と述べ、それが、そのまま井上成美の安立二十三の、死んで逝った戦士達の想いであったのでは無いかと書いている。既に知っていた人もいたが、たとえばの一般論ではなく、一人一人の個人として、どう戦士達は考えていたのかを改めて考えさせられた。2014/05/05

井戸端アンジェリか

12
大将とか大佐とか、上の方で大活躍した御方が主。だから自決が多いんだな。中には妻子を道連れにする御方もいらして、なんかね、違うんだ。名もない一兵士の「やだよー、死にたくないよー」的な魂の叫びが読みたかった。検閲で揉み消されて無理でしょうけれど。 凄いなという思いと、ふーんって思いがゴチャ混ぜになって、残り4分の1辺りで眠ったら悪夢を見てうなされた。偉い上官様の呪いかもしれない。万歳降参ギブアップ本。2018/08/10

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