出版社内容情報
相撲部屋の親方が事故死して、親方と美人のおかみさんそれぞれの秘密が明らかに。相撲の世界に材をとり人生の哀歓を描く傑作七篇
内容説明
相撲の親方と金星のおかみさんのそれぞれに意外な秘密が…「金星」。定年退職したのに相撲部屋に通う元記者のせつない思い…「擦り足」。関取が部屋にたったの一人、もうやめたいのだが…「十両十三枚目」。巨大な肉体のゆえの悲惨な晩年に耐え続けた出羽ケ岳…「相撲の骨」。相撲の世界に材をとって、人生の哀歓を浮き彫りにした出色の七篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みや
5
戦前・戦後に活躍した実在する力士のエピソードも織り交ぜた相撲小説7篇。角界ほどあからさまに己の命を削って務めねばならぬ仕事もあるまい。老いさらばえ衰えた(といってもせいぜい30代だが)力士たちは、何とも言えぬ悲しき存在。その悲哀が通底する本作は、冴えない中年男の心を強く揺さぶる。几帳面で淡々とした文章に、大正生まれの著者の律儀さを感じる。2019/12/19
靴下
1
摺り足と、梅の木を巡る話が面白かったです。ちなみに相撲ファンです。2014/01/31
ケッヘル(次女)
1
元相撲記者と万年幕下の二人三脚を描く『擦り足』がすごく好きです。2013/03/02
さっと
1
定年退職後も部屋通いを止めない元相撲記者を描く「擦り足」や、新人をスカウトして早く引退したい力士を主人公にした「十両十三枚目」など、相撲という独特の世界にとっぷりとつかった人々を活写する相撲小説集。先にあげた二編は秀作ですわ。2009/03/21
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