出版社内容情報
貴ノ花、北の湖、若乃花(二代目)、輪島、若島津、朝潮などの花力士の栄光と苦悩を、豊富な資料を駆使して描く興味津々の実録小説
内容説明
土俵いっぱいで、貴ノ花が必死にこらえる。軽量の体は意地だけで踏みとどまっているようだ…。めぐまれない体で50場所におよぶ長期間、大関をつとめた名力士の内幕を描く表題作ほか、北の湖、若乃花(二代目)、輪島、若島津、朝潮ら花形の栄光と苦悩の真相を豊富な資料を駆使して追求した、興味あふれる大相撲の実録小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
29
○昭和後期の横綱、大関だった力士を主体に書いています。ノンフィクションみたいな内容で、相撲部屋の内幕も垣間見えました。若乃花を名乗る人は問題ある人ばかりなのかなと思いました。「北の湖凍る」「輪島沈む」「朝潮引く」が面白かったです。2025/06/08
イケタク
2
貴ノ花はじめ、北の湖、輪島など昭和の土俵を彩ったスター力士達の悲哀が描かれる。 力士は実名で登場するが、どこまでがフィクションでどこが事実かは分かりにくいが、実際そうであったろうと納得させられる。 久しぶりに読んだが、ある意味今の相撲界にも通ずる闇の部分を感じた。 オススメはやはり表題の貴ノ花と輪島の章。 短編だからスムーズに読める。2017/12/24
さっと
0
貴ノ花や北の湖、輪島ら実在した名士たちを主人公にした相撲小説集。相撲界の長き伝統と閉鎖的空間が生むどろどろの内幕が印象的でした。2009/03/21